食の安全・食育・商品活動・災害支援・平和活動……。
生協が展開する多彩な活動を支援。
海洋科学技術研究科 海洋環境保全学専攻修了
2013年入協
CAREER
STEP
キャリアステップ
- 1年目
商品検査センター
理化学検査2グループで栄養成分検査、重金属検査、産地判別検査、放射性物質検査を担当。検査の現場リーダーとして進捗状況の管理、検査法の検討などに従事。
- 7年目
社会・地域活動推進部
組合員活動グループで食の安全・食育・商品活動・災害支援・平和活動・デジタル関連などを担当。その他、デジタルコミュニケーションタスクフォースのメンバーとしても活動中。
入協動機を教えてください。
学生時代は海洋生物から人の役に立つ生理活性物質(抗ガン剤や抗生物質など)を探す海洋天然物化学を学んでいました。私の所属していた研究室では、主にクラゲやイソギンチャクなどの刺胞動物の毒素について基礎研究をしており、抽出した毒の活性を調べ、目的とする物質を単離・精製し、その構造解析を行っていました。そんな背景もあり、就職活動は大学での知識を生かせる製薬業界を中心に行っていました。
製薬業界をめざして就職活動をしていたある日、先に日本生協連へ入協していた大学の友人と会いました。そこで友人から「理系の知識を生かせる部署もあるから日本生協連を受けてみない?」と誘われ、たまには他の業界も見てみようと説明会に参加しました。そこで、日本生協連の事業が商品事業だけではなく、物流やシステム、輸入、国際貢献など多岐にわたっており、多角的に人々の生活に貢献していることを知りました。組織として社会的影響力が大きく、一つひとつの仕事に大きなやりがいを見いだせる場所だと感じました。幅広い分野の業務に携われることで、視野が広がることも魅力でした。また、大学で学んだ知識や技術を生かせる商品検査センターに強く惹かれたこともあり、気づけば入協していました。
現在担当されている業務内容は?
入協7年目に社会・地域活動推進部に異動となりました。社会・地域活動推進部は会員生協の社会的な活動・取り組みや地域社会をより良くするための支援を行う部署で、SDGsをはじめとする環境や地域の持続可能性の模索を課題とするサステナビリティ推進グループと、会員生協の組合員活動の支援を行う組合員活動グループで構成されています。私が所属する組合員活動グループでは、組合員組織の運営支援のほか、商品や食をめぐる活動や戦争・被爆体験を継承する平和活動、子どもの貧困、子育て支援、防災・減災、災害支援といった地域社会づくりの活動など、各会員生協が実施する多様な組合員活動の支援を行っています。またコロナ禍により急速に進んだオンライン企画の質の向上や関連ツール作成など、今後の活動に必要なデジタル推進についても進めています。
私が主に担当しているのは商品や食をめぐる活動とデジタル推進。会員生協に対してツールや情報の提供を行うほか、交流会や学習会を企画・実施しています。また新型コロナウイルス感染症の影響で、グループ内の企画はすべてオンライン化しており、オンライン企画の運営に関わる情報収集や機材を含む組み立ての検討も重要な課題となっています。加えて関係省庁との意見交換会への参加や大規模災害が発生した際の募金の呼びかけとその送金手続き、毎年夏に行われるピースアクションの事務局運営など、業務内容は多岐にわたります。おおよその年間スケジュールはありますが、ルーチンワークはなく、つねに複数のプロジェクトを進めているといった感じです。
組合員活動支援の難しさ、おもしろさをご紹介ください。
組合員活動の在り方は、全国の会員生協によってさまざまです。平和活動に力を入れるところもあれば、食育に熱心なところもあります。また時代背景や社会情勢によって、組合員のニーズもつねに変化し続けています。それをいかに素早くキャッチしてフィットする支援を行えるかが大きな課題であり、そのための日々の情報収集がとても大事です。会員生協のWEBサイトやSNS、ブログなどの媒体をチェックしたり、気になる情報については個別にヒアリングやアンケートを行ったり、交流会での意見交換等を行い、つねにニーズの把握に努めています。また2021年から新たな試みとして、日本生協連で初の「note」のページ運営を開始しました。商品活動を手始めに、だれでも・どこでも・いつでも参加できる環境を作っていきたいと思っています。
このように課題は多いですが、全国の組合員と直接かかわることができることは大きな喜びです。昨年のピースアクションinヒロシマ・ナガサキでは参加者が原爆詩を朗読する企画があったのですが、最初は緊張していた方々が次第に表情豊かになっていく様子を見て、自分が関わった企画の効果や必要性を実感することができました。また、数多くの外部組織・団体との交流や意見交換、関係省庁への意見書提出などを通して、貴重な経験や深い学びを得られることもこの仕事のおもしろさだと感じています。
今後の目標、チャレンジしたいことを教えてください。
生協という組織の想いや願い、そこから派生している社会的な活動や取り組みを世の中にお伝えする仕事をしたいと思っています。身近な友人などに生協に対するイメージを聞くと、必ず「宅配をやっているところだよね」と、商品事業ばかりが認知されている状況を痛感します。入協してからずっと個人的に感じているのですが「生協は伝え下手」な組織で、そこが大きな課題だと思っています。商品の良さはもちろんですが、地道に行われているより良い未来のための取り組みを、一人でも多くの方に知っていただきたいです。そして、生協に関わることで「一人では難しいことをみんなで実現できる」ことを、世代を問わず共感していただける環境をつくっていければと思います。
1DAY
SCHEDULE
1日のスケジュール
- 9:00
出勤
メールやTeamsのチェック、一日のスケジュールを確認。
- 10:00
グループミーティング
全体で情報共有、業務の進捗状況の報告・相談。
- 11:00
オンラインセミナー参加
動画作成に関する情報収集。
- 12:00
昼食
キッチンカーで南インドカレーを購入。
- 13:00
商品活動支援サイトの更新作業
noteの記事作成とアップ。
- 14:00
デジタルコミュニケーションタスクの商談
プロジェクトプランの提案を受ける。
- 15:00
70周年動画プロジェクト打ち合わせ
動画の構想をメンバーで話し合い。
- 18:00
退勤
渋谷スクランブルスクエアでスイーツを買って帰路につく。