商品が確実に届く“当たり前”を支え、
重大事故を未然に防ぐ、物流の最後の砦
コープECRセンター 納品管理グループ
経済学部 現代ビジネス学科卒業
2015年入協
CAREER
STEP
キャリアステップ
- 1年目
会員生協出向
共同購入の配達ドライバーとして、組合員のお家へ商品をお届け。配達時には商品や共済のお勧めも。また地域の方のお家を訪問し、生協加入の営業なども担当。
- 2年目
会員生協出向。店舗へ異動
畜産部門で精肉のインストア加工や陳列、試食販売などを経験。
- 3年目
日本生協連へ帰任。ロジスティクス本部
コープECRセンターへ配属。日常の物流の中で発生する便の遅れや商品の破損、事故などのリカバリー対応、担当エリアの物流調整などに従事。
日本生協連への入協動機を教えてください。
学生時代はマーケティングを専攻し、どのような商品が市場の支持を受けるのか、そのためにどんなアプローチが考えられるのかという点に重点を置いて学びました。企業の創業者の物語を読むことも好きで、新商品やサービスをどのような工夫で世に広めたかというエピソードに惹かれました。その影響もあり、所属ゼミで学生がマーケティングアイディアを競う「神奈川産学プロジェクト」に参加し、最優秀賞をいただいたこともあります。
生協に興味を抱いたのも大学時代です。大学生協の組合員として総代会へ出席したり、生協のインターンに参加したりするなかで、生協が掲げる「食への安全」「組合員志向」の理念を知り、共感しました。就職活動では、かねてから興味をもっていた食品開発に携われる企業を広く訪問しましたが、そのなかでも生協はずっと第一志望でした。
最終的に日本生協連を選んだ理由は、環境に配慮した洗剤やステイオンタブの導入など、環境問題の対応と消費者の利便性の向上について、常に業界をリードしていた組織であると感じたからです。先輩職員のお話を伺った際も、フレックス勤務の導入や男性の育児休業の取得も推奨しており、労働環境面でも非常に職員のことを大事にしていると感じました。
現在の仕事内容、生協の中で果たしている役割を教えてください。
物流部門は、組合員が注文した商品が翌週家に届くという“当たり前”を支えるセクションです。決して目立つ部署ではありませんが、これが守れないと生協の存在価値に関わるほど重要な業務です。ロジスティクス本部には受発注管理や物流管理、商品数量の最適管理などさまざまな機能がありますが、私が所属する納品管理グループは、全国各地にある生協の配送センターまでの物流で発生する便の遅れや商品破損、事故などのリカバリー対応や、年末年始など通常時とは異なる対応が必要な期間の物流調整などを行っています。いわば、巨大な物流システムの隙間を埋め、スムーズできめ細かな商品配送を実現することが私たちの使命。納品した商品に不良品があった場合、たとえ牛乳1本であっても納品便を手配し、組合員へのお届けに間に合うよう最優先で動きます。
また、重大な商品事故を見逃さないことも重要な役割のひとつです。当部署には会員生協の物流現場から真っ先に情報が寄せられます。「商品の様子がいつもと違う」「商品の臭いがいつもと違う」などの報告を受けた場合、迅速に状況を確認し、取引先や関係部署と連携してその原因調査に当たります。物流部門でも急ぎ対応していくことで、そのような場合でも水際で食い止めることができます。このように、どんな小さな事故にも確実に対応し、組合員まで商品を繋げる使命を担っていることに大きなやりがいを感じています。
仕事で難しいと感じる点はどんなことでしょう?
物流では、どうしても商品設計上破損しやすい商品があり、半期に一度、物流目線で事故分析を行い、取引先や関係部署へ改善依頼を行っています。しかし、コストの問題などで壁にぶつかることが多いです。また、私が物流事故を減らすためには欠かせないと思っても、物流部門以外の視点からは重要でないことも多く、その調整で苦労するケースも少なくありません。そのため、この物流事故で年間どのくらいのロスが発生しているのか、改善した場合どれほどのコストと手間が削減できるかなどをまとめ、物流以外にもメリットがあることを明確にして提案するよう心がけています。
最近の改善事例では、豆腐商品の破損を防ぐため、段ボール梱包から一部をプラスチックコンテナに変更する提案を行いました。少額商品ということもありコスト面が課題でしたが、その提案は採用され、物流時の破損は大きく減少しました。自分の提案が採用されて物流事故が削減されることはとても嬉しいです。
今後の目標、あるいは挑戦してみたいことは何ですか?
いつか、学生の頃から夢だった食品の開発に関わりたいです。1年目に配達していた組合員の家の食卓に、自分の開発した商品が並ぶところを想像すると心が躍ります。その際には、会員出向で組合員から直接いただいた「こんな商品が欲しい」という声や、物流部門で学んだ他の部署からは見えない物流現場の知識などを活かし、自分だからこそ思いついたという商品をこの世に送り出したいです。なかでもぜひチャレンジしたいのはお菓子の開発。私は今も週に一度は駄菓子屋に足を運ぶほどの駄菓子ファンなので、何か生協らしい駄菓子をつくってみたいです。たとえば定番のきなこ棒に黒蜜や餅を入れてみるのも面白いかもしれません。自分で開発した商品が組合員の暮らしに溶け込み「新たな当たり前」になったらこれ以上ない喜びです。
1DAY
SCHEDULE
1日のスケジュール
- 10:00
出勤
メールチェック、FAX確認。
- 10:10
(〜終日)電話受付取引先、会員生協からの物流トラブルの受付、対応。
- 13:00
昼食
仕出し弁当。たまに駅前まで足を運び、外食。
- 14:00
グループ内会議
担当業務、物流事故の共有など
- 15:30
事務作業
担当エリアの物流調整、伝票処理など
- 18:30
倉庫入庫確認
倉庫へ商品の納品が完了しているかを確認。
- 19:00
退勤