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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2021年03月12日

子どもの貧困問題について地域で考え理解を深める「子どもの未来アクション」、
3年間の活動成果と21年度方針を発表
~学びから実践への支援につなげ、新たに助成金制度を創設~

 日本生協連は、子どもの貧困問題について地域で考え理解を深める「子どもの未来アクション」が今年4月で活動開始から4年目を迎えることから、過去3年間の取り組みの成果と2021年度方針を取りまとめましたので、発表いたします。

「子どもの未来アクション」とは

 「子どもの未来アクション」とは、貧困をはじめとする子どもの問題を学び、考えることから、共感の輪を広げていく取り組みのことです。日本生協連は2018年4月から、様々な賛同団体と連携しながら、この活動に取り組んでいます。

賛同団体:社会福祉法人 全国社会福祉協議会、公益財団法人 日本ユニセフ協会など計20団体
後援:内閣府、文部科学省、厚生労働省
「子どもの未来アクション」ホームページURL https://miraiaction.org

「子どもの未来アクション」3年間の活動まとめ

【2018年度:活動スタート】
「子どもの未来アクション」始動。学習会を開く講師を育てる「子どもの未来アンバサダー講習会」を全国5カ所で開催

 2018年4月に行われたキックオフ集会には69団体165人が集まり、参加者に「子どもの未来アクション」のねらいや具体的な活動内容を説明しました。子どもの貧困問題に関する研究者らによる話し合いの場や参加者同士の交流を通して子どもの貧困の現状を学び合いました。

 また、「子どもの未来アクション」のプロジェクトの一環として、地域で子どもの貧困問題について理解を深める学習会を開く講師(アンバサダー)を育成する「子どもの未来アンバサダー講習会」を全国5カ所(東京、福岡、愛媛、愛知、宮城)で開催。これにより全国で309人のアンバサダー登録がありました。

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キックオフ集会
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いばらきコープ主催の学習会の様子

【2019年度:共感が全国へ広がる】
「子どもの未来アンバサダー」登録数は全国670人に。初の行政との連携も決定。※2021年3月8日時点:706人

 2019年度も引き続き、アンバサダー登録の少ないエリアを含めた全国5カ所(東京、福岡、愛媛、愛知、宮城)で「子どもの未来アンバサダー講習会」を開催し、地域で学習会を主催するアンバサダー育成を進めました。

 また、7月には行政では初となる埼玉県との連携が実現。日本生協連が作成した啓発テキストに埼玉県内の子どもの貧困に関するデータなどを盛り込んだオリジナルテキストを作成し、埼玉県内の子どもの居場所づくり支援の事業で活用されました。

 さらに2020年2月には各地からアンバサダーが集まり、有識者の講演や、アンバサダーによる事例共有などを行う「子どもの未来アクション活動交流会」を開催、各地から74人のアンバサダーが集まりました。事例共有では、子どもの貧困問題の解決に向けた先進的な取り組みとして、家庭の事情や経済的理由により困りごとを抱える子どもたちに、食事提供や学習支援を行う例が報告されました。

 2019年度は各地のアンバサダーが目的に合わせて学習会のテーマを自由に設定したり、学習ツールをアレンジしたりするなどの工夫がみられたのが特徴的でした。コープながのでは長野県の後援も獲得し、行政との連携にもつながっています。

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埼玉県版の啓発テキスト「こどもたちの未来に向けて」
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県職員による出前講座の様子
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【2020年度:コロナ禍でアンバサダー同士の交流や学習機会を創出】

 2020年度以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、直接集まっての学習会開催が困難な状況が続いています。

 そのような状況下でも、アンバサダー自身の学習と、交流機会を創出するため、「アンバサダーのつどい」をオンラインにて開催しました。

アンバサダーのつどい開催状況
第1回2020年10月1日開催 テーマ「コロナ禍の支援活動とその変化」 参加者数:83人
第2回2021年02月3日開催 テーマ「誰でもできる学習支援」     参加者数:86人

2021年度方針:学びから実践への支援へ

①子どもの未来アンバサダー活動支援の継続

 「子どもの未来アクション」を継続し、学びから実践への支援に取り組みます。子どもの未来アンバサダーの学習会などを通して学ばれた方が、地域の身近な支援活動への参加につながる情報提供や、地域での活動立ち上げ・事業内容の拡大に向けた助成金による支援をスタートします。

②助成金制度の創設

 地域での身近な支援活動立ち上げを目的とした助成金制度を創設します。日本生協連が全国の生協とともに展開する通販事業「くらしと生協」が進める支援活動の一環として、「すくすく応援団 冬号+厳冬号」の売り上げの約1%を原資に、子どもの貧困支援活動への応援助成事業をスタートします。
 子どもの貧困支援に取り組む18団体に対し、約420万円の助成を予定しています。(助成団体の発表は2021年3月下旬頃を予定)

③生協と地域団体の連携サポート

 生協と地域団体と連携事例を交流する場づくりや情報発信、連携サポートに取り組みます。

 日本生協連は、今後もさまざまな団体や行政と協力しながら、子どもの貧困問題を地域で考え理解を深める「子どもの未来アクション」プロジェクトの取り組みを広げてまいります。