2021年08月26日
2021ピースアクションinナガサキを開催しました
2021年8月7日~8日の2日間、長崎県生協連と日本生協連の共催で「2021ピースアクションinナガサキ」を開催し、8月4日~5日開催の「2021ピースアクションinヒロシマ」と合わせ、全国から95生協のべ6,500人が参加しました。今年度は新型コロナウイルス感染防止のため、昨年度と同様、現地への参集に替わり、特設サイト(2021年9月30日まで公開)を設け、動画配信・オンラインを活用して開催しました。
被爆から76年を迎えた今年は、「戦争も核兵器もない平和な未来を~被爆76 年 ナガサキの想いを継承し、家族・地域の中で語り合おう~」をテーマに、「被爆地ナガサキの想い」を継承・交流し、未来をつくる次世代が平和な世界でくらせるよう、私たち一人ひとりの行動につなげることを目指して企画しました。
虹のひろば
8月8日午後、「ナガサキ虹のひろば(※)」を開催しました。
オープニングは、長崎市銀屋町鯱太鼓保存会による、平和への思いを込めた和太鼓パフォーマンスで始まりました。
その後、長崎市の田上富久市長から「被爆76年という年は、核兵器禁止条約が1月に発効し、新しいステップに踏み出した大切な年であり、被爆体験の継承が課題となる被爆100年に続く新しい25年の始まりの年です。スポーツや演劇や音楽などを通じた平和について考える入口をたくさん用意し、みなさんと一緒に歩んでいきたい」とあいさついただきました。広島市の松井一實市長からは「今年1月に核兵器禁止条約が発効しましたが、世界にはまだ1万3000発の核兵器が存在します。そのような厳しい状況の中では、平和への思いを共有する人々が、核兵器廃絶を目指す市民社会の総意を形作る原動力になることが重要です。次代を担うみなさん、核兵器廃絶と世界恒久平和に向けてともに歩みを進めていきましょう」とメッセージをいただきました。
主催者を代表して、日本生協連代表理事会長 土屋敏夫は「被爆者の平均年齢が84歳に迫ろうとする今、被爆の体験と被爆者の思いを継承することが大きな課題となっています。ご視聴のみなさんには、次の世代へ継承する一人として、長崎の思いを受け止めていただけることを願っています。そして、コロナ禍が収まった時には、やはり長崎に足を運んでいただき直接被爆体験を聞くなどの機会を多くの方に持っていただけたらと思います」と述べました。
その後、長崎原爆被災者協議会会長 田中重光さんの講演や、高校生平和大使による活動発表、被爆ピアノの演奏、被爆者歌う会「ひまわり」による合唱、「オンライン子ども平和会議」の取り組みとアピール文の発表など、多彩な企画が実施されました。最後に、長崎県生協連の本田稔会長のあいさつで締めくくりました。
※ピースアクションの一企画。例年は原爆についての展示、ステージでの地元の学生による平和の取り組み紹介や、平和への祈りを込めた歌唱などが行われています。
分科会
ライブ配信や事前収録動画の公開を含む合計6企画を実施しました。今年は、被爆者による被爆の証言や、被爆体験の継承を目的とした朗読ボランティア「永遠の会」による被爆体験記の朗読会、被爆者から直接受け継いだ体験証言を伝える「家族・交流証言者による講話」、「平和の紙芝居」などが実施されました。
また、未来を担う子どもたちが、平和について考えるきっかけづくりとして「オンライン子ども平和会議」を開催し64人が参加しました。参加者は、平和と戦争・原爆について学び、グループに分かれて意見交換をしました。各グループから出された意見を基にまとめたアピール文では、戦争が意見の食い違いから起こることに触れ、「大切なのは話し合いで問題を解決することです。お互いがお互いの意見を尊重し、自分と違う意見をまずは受け止め、どう解決するかを決めましょう」などと意見をまとめ、虹のひろばで発表しました。
日本生協連と全国の生協は、「ピースアクション」などの平和の取り組みを通じて、核兵器の廃絶と、平和な社会の実現を目指します。