2019年08月29日
「2019ピースアクションinナガサキ」を開催しました
2019年8月7日~8日の2日間、日本生協連と長崎県生協連の共催で「2019ピースアクションinナガサキ」を開催し、全国から52生協のべ1,150人が参加しました。
被爆から74年を迎えた今年は、「戦争も核兵器もない平和な未来を~ナガサキ・ヒバクシャの想いを継承し、日本・世界に広げよう~」をテーマに、74年前のきのこ雲の下の出来事や、被爆地ナガサキの想いを伝え、世代を越えて交流・共有し、全国に発信することを目指して企画しました。
虹のひろば
8月8日午後、長崎市民会館文化ホールで、「ナガサキ虹のひろば(※)」を開催しました。
はじめに、長崎大学チアリーディング部「ベリーズ」の元気と笑顔にあふれる演技で幕が開きました。続いて、長崎市の田上富久市長から「核兵器の議論は広島と長崎だけの過去の話や特別な話ではなく、皆さんの未来や生活にもつながる話だと感じてほしい」とあいさつの後、「僕の家族のような友人が来てくれました」と、広島市の松井一實市長をご紹介しました。松井市長は「被爆者は2度と誰にも被爆体験をさせまいと活動を続けている。次の時代の若い人に一緒に活動を担ってほしい」と呼びかけました。主催者を代表して、日本生協連代表理事会長の本田英一は「被爆者の思いを受け継ぎ、継承していくことは、本当に大きな、そして大切な課題です。」と述べました。
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)中村桂子准教授による基調講演では、世界の核弾頭は今でもおよそ1万4000発があると指摘したうえで、世界の核弾頭と同じ数のプラスチック製の弾を鉄製の容器に落とし、その数の多さをイメージしてもらうことで核兵器の廃絶の重要さを訴えました。その後、長崎市立長崎商業高校の生徒による被爆証言をもとに制作した紙芝居、ナガサキ・ユース代表団5期生光岡華子さんによる報告に続き、長崎被災協の田中重光会長から参加者にメッセージを述べられました。
フィナーレでは「2019子ども平和会議inナガサキ」の取り組み紹介とアピール文の発表、そして被爆者歌う会「ひまわり」による合唱で締めくくりました。
※ピースアクションの一企画。原爆についての展示、ステージでの講演や平和への祈りを込めた歌唱などが行われる。
分科会
8月7日~8日の期間中、合計10の分科会を実施しました。生協平和のまち歩きでは「原爆資料館コース」や「山王神社コース」、「平和公園コース」など、市内に残る原爆の恐ろしさが分かる遺構や慰霊碑を見学しました。
被爆者からお話を聴く被爆の証言分科会では「証言と紙芝居」、「清野さんに聴く被爆の証言」、「小峰さんに聴く被爆の証言」に加えて、今年初めて被爆体験を語り継ぐ 永遠の会による「被爆体験記の朗読」を実施しました。
また、未来を担う子どもたちが、平和について考えるきっかけづくりとして「2019子ども平和会議inナガサキ」を企画しました。当日は小学校1年生から高3年生まで44人が参加しました。子どもたちは、事前に地元で学んできた被爆・戦争体験談をもとに「戦争や核兵器の使用など、争い事を無くすために私たちができること」をテーマに話し合いました。平和へのアピールでは、「身近なところから争いごとをなくし、それを広げて、国民の意見として政治に反映すること」が大切であることなど意見をまとめて、虹のひろばで発表しました。
日本生協連と全国の生協は、「ピースアクション」などの平和の取り組みを通じて、核兵器の廃絶と、平和な社会の実現を目指します。