2025年11月20日
2025年 お米についてのアンケート調査
お米を買うときに重視することは「国産米である(83.4%)」が圧倒的多数。
消費者の譲れない「こだわり」が明らかに。
日本生協連は、今秋に実施しました「お米についてのアンケート調査」の結果を取りまとめましたのでご報告いたします。
令和6年産米は、後に「令和の米騒動」とも呼ばれる歴史的な米不足・需給混乱の只中からスタートしました。庶民のくらしに影響を与える事例として連日報道され、その動きは政界にも広がり、最終的には「政府備蓄米」の放出という形で市場関係者に影響を及ぼすこととなりました。
既に、令和7年産米の予想生産量が示されており、統計上では米不足は解消されつつあります。一方で、国産米の集荷競争の継続にともない米の価格は高止まり、国内の米消費量は鈍化の予兆を見せており、また外国産米の輸入の活発化等もあわさって、急激な需給の緩和が警戒されています。
日本生協連では引き続き、主食であるお米の利用実態を把握し、生産者と産地との取り組みや応援に役立てるとともに、組合員の日々のくらしを支援することを目的として、全国の組合員を対象としたWEBアンケートを実施しました。
(調査期間:2025年10月9日~10月14日、有効回答数:5,887件)
調査結果の主なトピック
■1日に1回以上お米を食べている人は全体の94.8%。高い水準を維持するも、微減傾向が継続。
各家庭でお米を食べる頻度を尋ねたところ、「1日に2回程度(51.0%)」が最多でした。続いて「1日に1回程度(26.9%)」、「1日に3回以上(16.8%)」という結果となり、全体の94.8%が1日に1回以上お米を食べていることが判明しました。前回調査と比較すると、「1日に2回程度」は1.6%減少、「1日に3回以上」は0.5%減少しており、1日にお米を食べる頻度は前回調査時よりもやや減少しました。
■お米を選ぶ理由は「米が好き、おいしいから(62.5%)」が第1位をキープ。「経済的だから」は減少。
パンや麺などではなく、お米を選ぶときの理由について尋ねたところ、「米が好き、おいしいから(62.5%)」、「米を食べるのが習慣になっているから(55.3%)」という結果になりました。前回調査と比較すると、「米を食べるのが習慣になっているから(55.3%)」は5.8%減少、「米は安い、経済的だから(6.4%)」は5.2%減少しました。また、お米ではなく、パンや麺などを選ぶときの理由については、「パンや麺は安い、経済的だから(9.4%)」が5.6%増加しました。選ぶ際に安さ・経済性を理由とする点については、調査開始以降初めて、「パンや麺(9.4%)」が「米(6.4%)」を逆転する結果となりました。
■直近6ヶ月間では、「日本産米を食べる(94.6%)」が圧倒的多数。食べているお米は「単一品種(57.9%)」「どちらかと言うと単一品種(22.0%)」が多数を占める結果に。
令和5~6年産米の不足にともない、外国産米の輸入の活発化が指摘されています。そこで、家庭で食べているお米の原産地について、ここ半年程度の状況で最も近いものを尋ねたところ、「日本産米を食べる(94.6%)」「どちらかと言うと日本産米を食べる(3.4%)」が計98.0%の多数を占める結果となりました。「外国産米を食べる」とした回答の割合は計0.3%、「どちらも食べる」は1.2%に留まりました。
また、政府備蓄米の放出にともない、店頭では数多くのブレンド米(複数原料米)が陳列される事となりました。そこで、家庭で食べているお米の品種について、ここ半年程度の状況で最も近いものを尋ねたところ、「単一品種(57.9%)」「どちらかと言うと単一品種(22.0%)」が計79.9%の多数を占める結果となりました。「ブレンド米を食べる」とした回答の割合は計11.0%、「どちらも食べる」は8.1%に留まりました。
■お米を買うときに重視することは「国産米である(83.4%)」「銘柄(38.0%)」などが上位。価格上昇が続いたときに重視しなくなることは「銘柄(34.2%)」「国産米である(22.0%)」「産地21.9%」。
お米を買うときに重視することについて尋ねたところ、「国産米である(83.4%)」、「銘柄(38.0%)」、「産地(32.4%)」、「価格が安い(31.8%)」が回答の上位にランクインしました。前回調査と比較すると、「国産米である(83.4%)」は5.6%増加しました。「銘柄」は2.5%減少、「産地」は1.2%減少、「価格が安い」は1.3%減少しました。また、価格上昇が続いたときに重視しなくなることについては、「銘柄(34.2%)」「国産米である(22.0%)」「産地21.9%」が上位となりました。前回調査では「わからない」が(33.9%)で最も多かったのに対し、今回調査では「わからない(21.5%)」は第4位となりました。この結果から、米の需給混乱・価格高騰が続く中で、消費者の「譲れないこだわり」が明らかになりました。
