2023年01月19日
エシカル消費対応商品や「DX-CO・OPプロジェクト」の進捗を発表
~エシカル消費対応商品の22年度供給高(売上高)が推計2,169億円(前年比106.5%)に~
~「DX-CO・OPプロジェクト」:各取り組みの検証結果をもとに地域生協での導入が拡大~
日本生協連は、全国生協の事業概況と今後の活動方針についてとりまとめましたので発表します。また、生協の横断的な取り組みである「DX-CO・OPプロジェクト」の進捗と新たな施策、コープ商品事業の注力分野である「エシカル消費対応商品」の進捗等も併せてご報告いたします。
●全国生協で実施している「くらし応援全国キャンペーン」が好調なスタート(期間:23年1月~3月)
ロシアによるウクライナ侵攻、急激な円安・値上げ、原料逼迫など、世界的に先を見通せない状況下、商品の大幅値上げが家計に影響を及ぼしています。全国の生協で「組合員の生活」を一丸となって支え、コープ商品の「利用しやすい価格」と「品質」をあらためてご紹介し、組合員のくらしに最大限お役立ちすることを目指す「くらし応援全国キャンペーン」を実施しています。全国の生協店舗では、売り場でPOPやのぼりを配置し、統一ロゴを活用しています。
キャンペーンは地域によって差はありますが、豆腐・ちくわ・納豆・牛乳などの日配品が好調です。業態別では店舗のほうが販促ツールが目立つこともあり、より良い実績となっています。
エシカル消費の取り組み状況
●日本生協連と全国生協でエシカル消費の取り組みを強化
日本生協連は、持続可能な生産と消費のために、エシカル消費対応商品の開発や認知向上に取り組んでいます。全国の生協でも、エシカル消費対応商品に関するキャンペーンの実施や、組合員への学習活動・イベントを通じて、エシカル消費や持続可能な社会に関する理解を促進しています。
2021年度には59生協(前年40生協)が、SDGs・エシカル消費・気候変動関連の学習活動を行い、44生協(前年33生協)がイベントや体験活動を実施しています。
「エシカル消費対応商品」の進捗状況
●エシカル消費対応商品の22年度供給高(売上高)が推計2,169億円*(前年比106.5%)に
2022年度のコープ商品のエシカル消費対応商品の供給金額(売上高)は前年比106.5%となる2,169億円となりました。既存商品の容器包装問題への対応が進み、エコマーク認定商品(前年比185%)とFSC認証商品(前年比119%)の供給金額が伸長しているほか、ふっくらしらす干しのMEL認証化で大きく伸長しています。
※組合員供給価格ベースの推計値、10月までの供給状況から単純推計
【2022年度の主な取り組み】
①「コープサステナブル」シリーズが伸長
「コープサステナブル」シリーズは「海の資源を守る」「森の資源を守る」「Organic」の3テーマに加えて、「リサイクル材使用」シリーズを新たに追加し、再生PET使用つめかえボトルを配置しました。22年度末の品目数は195品(前年比+68品)、供給高は推計174億円*(前年比116.9%)を見込んでいます。
※組合員供給価格ベースの推計値、10月までの供給状況から単純推計
②プラスチック問題対応を加速
PET飲料販売数3位の「CO・OP ただの炭酸水」の再生PETボトル化などを進め、トマトジュースや食用油などで紙容器品を発売するなど、プラスチック問題対応を加速しています。また、再生・植物由来プラスチックへの切り替え商品は、2022年度内に280品増加し792品に到達しました。
「DX-CO・OPプロジェクト」の進捗状況
●検証結果をもとに順調に導入を促進。新たな取り組みも実施予定
「DX-CO・OPプロジェクト」は、日本生協連が、生活協同組合コープ東北サンネット事業連合、コープデリ生活協同組合連合会、生活協同組合東海コープ事業連合と4者共同で組合員の新しいくらしの実現を目指す、生協の横断的な取り組みです。2021年4月から、同プロジェクトを推進するために3つの連合会下での検証を行い、成果が確認できた取り組みから順次、日本生協連を通じて全国の生協へ導入を進めていくとともに、新たな取り組みも検討しています。
【2022年度の主な取り組み】
①レシピから注文できるWebサービス「コープシェフ」の進捗
お好みのレシピをタップすると、レシピに使われている食材を注文できるWebサービス「コープシェフ」は、当初はみやぎ生活協同組合のみのスタートでしたが、現在は生活協同組合コープ東北サンネット事業連合、生活協同組合連合会コープ中国四国事業連合、生活協同組合コープ北陸事業連合、生活協同組合連合会東海コープ事業連合の4事業連合21県で導入しており、その他の生協でも導入にむけて具体的な検討を進めています。
今後は他サービス(クイック注文)との連携やサービス改善(商品軸でレシピを見せる機
能追加)を検討しています。
②最大1週間分の献立を自動で作成する「こんだてアシスト」
ワンタップで家族構成・好み・栄養などを考慮した最大1週間分の献立を自動で作成し、必要な材料が表示され手間なく宅配注文ができるサービスです。2021年4月にコープこうべでリリースされ、現在も運用を継続しています。コープデリ連合会でも導入に向け準備中です。今後も導入生協の拡大を目指すとともに、利用者の増加に向けたサービス改善に取り組んでいきます。
③新しい時代の新しいつながりづくりをサポートするデジタルツールの実証実験を開始
生協の学びや交流の場づくりをデジタル化し、運営の効率化と、お知らせチャネルを広げ、組合員活動を知らない人たちとの接点をつくり、新たな参加を創出するデジタルツールの実証実験を、みやぎ生活協同組合、生活協同組合コープみらい、生活協同組合コープぎふで開始する予定です。
時間や場所に囚われず、企画者、場の運営者、呼びかけ人となり、つながることができる場を作ります。同じ価値観を共有した人たちがつながって、くらしと地域を少しずつ良いものに変化させ、共通の思いでつながることをサポートするデジタルツールです。ツールを通じて、若者など、生協と接点が少ない人たちとも、生協とつながり、新たな流動的なコミュニティづくりを目指します。
今後も既存の取り組みの検証を続け、導入を促進していくとともに、新たな施策にも取り組み、組合員の新しいくらしの実現を目指します。