2022年06月23日
生協グループの福祉事業を発展、強化
「一般社団法人全国コープ福祉事業連帯機構」を設立
~事業基盤の強化、地域ごとの事業拡大を目指す~
日本生協連は、生協法人および社会福祉法人と協同し、生協グループにおける福祉事業の発展・強化を目的に「一般社団法人全国コープ福祉事業連帯機構」を設立しました。全国生協で打ち出している「2030ビジョン・福祉分野中期方針※1」で掲げた「誰もが安心して自分らしくくらし続けることのできる地域づくりへ貢献する」「利用者の尊厳を護り、自立支援サービスの提供で、その人らしい在宅生活の継続を支える」という方針の実現を目指し、福祉介護事業を強化します。
※1:全国の会員生協と協力して日本生協連が作った福祉事業のビジョン・ミッション
設立の背景
全国の生活協同組合(以下、生協)は、福祉事業や宅配事業、店舗事業、共済事業、組合員同士の助け合い活動等を通じて「誰もが安心してくらし続けられる地域社会づくり」に積極的に取り組んできました。
福祉事業においては、生協と生協を母体に設立された社会福祉法人をあわせた福祉事業収入は、購買生協全体で約500億円(医療福祉生協も含めると約1,200億円)と業界最大手に迫る規模となっている一方で、地域や生協によって福祉事業の展開形態に違いがあり、協同の取り組みは一部にとどまるといった課題がありました。このような課題に対し、法人間の違いを超えて協同の取り組みを抜本的に強化するために、福祉事業の中間支援機能をもつ「一般社団法人 全国コープ福祉事業連帯機構」を設立しました。
主な事業内容
- 「生協10の基本ケアⓇ※2」のブランド化※3
- 現在29法人(福祉事業展開は購買生協系で55法人)が取り組んでいる「生協10の基本ケアⓇ」の導入拡大を推進します。
- 介護職員向け学習会を開催し、教育体系の構築に取り組むとともに、各法人の推進リーダーのネットワークづくりをすすめます 。また、組合員向けにも、学習テキストを活用した学習会を開催し、組合員の「健康でありたい」「介護について知りたい」との願いに応えながら、生協介護の認知度向上、ブランド化とファンづくりをすすめます。
- 「生協の介護・福祉」「生協10の基本ケアⓇ」について、採用ポータルサイト※4やSNSと連動し生協内外への発信を強化します。
- ※2:自立した在宅生活を支援するための介護サービス。利用者・家族のQOL(生活の質)を高めていくもので、2018年より全国の生協で本格導入開始。
- ※3:参考資料:「生協10の基本ケア」に関するガイドブックをご希望の方は日本生協連 広報部までお問い合わせください。
- ※4:「(2)介護・福祉人材確保・定着と教育のしくみづくり」をご参照ください。
- 介護・福祉人材確保・定着と教育のしくみづくり
- 「国内介護人材確保 生協の魅力発信プロジェクト」を発足し、「生協の介護・福祉」の認知度向上、ファンづくり、会員法人の人材確保につながる総合的な採用ポータルサイトを2022年11月11日の「介護の日」に向けて開設します。
- 「国内留学制度プロジェクト」を発足し、介護職員が先進的な取り組みをおこなう法人に学びながら地域密着型サービス※5の運営などの、経営ノウハウを習得できる仕組みを構築します。
- ※5:認知症高齢者や中重度の要介護高齢者等が、出来る限り住み慣れた地域で生活が継続できるよう、市町村指定の事業者が地域住民に提供するサービス
- 経営ノウハウの蓄積と共有・経営サポート強化
- 各地域の福祉法人で蓄積した、経営に関するノウハウを共有し、経営改善、地域密着型サービス等の新規事業の開設を支援します。
- 理事会の元に経営対策委員会を設置し、各法人へのサポートを実施します。また、エリアごとに支援担当者を配置することで、相談しやすい体制をつくり、きめ細やかな対応をすすめます。
概要
法 人 名 | 一般社団法人全国コープ福祉事業連帯機構 |
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住 所 | 東京都渋谷区 |
代 表 者 | 代表理事 村城 正(むらき ただし) |
代表理事 二村 睦子(ふたむら ちかこ) | |
設 立 | 2022年6月17日に設立総会開催 |
主 な 事 業 |
(1)生協グループの介護サービスの標準化と質の向上を推進する事業 |
(2)介護・福祉人材確保・定着と教育のしくみづくりを推進する事業 | |
(3)外国人介護・福祉人材の受け入れと人材育成に資する事業 | |
(4)社員法人における経営ノウハウの蓄積と共有を図る事業 | |
(5)社員法人の経営実態把握・分析を行う事業 | |
(6)社員法人の役職員を対象とした人材育成・研修事業 | |
(7)国や地方公共団体の福祉関連政策に関する情報収集・提供事業 | |
(8)福祉事業等に関する調査研究、政策提言を行う事業 | |
(9)その他当法人の目的を達成するために必要な事業 |