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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2018年05月22日

「生協10の基本ケア」を全国の生協で本格的に導入 利用者の尊厳を護り、自立した在宅生活を支援 ~利用者の「ふつうの生活」を取り戻す生協の介護~

 日本生協連は、社会福祉法人 協同福祉会(本部:奈良県大和郡山市 理事長:村城 正)と連携し、自立した在宅生活を支援するための介護サービス「生協10の基本ケア」を、全国の生協の福祉事業で本格的に導入します。

 超高齢化の進行が進む日本では、2025年に向け、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けることができる地域包括ケアシステムの構築が進められています。2018年4月からは介護報酬が改定され、自立支援・重度化予防の取り組みがさらに強化されました。

 「生協10の基本ケア」の特長は、利用者ご自身の「ふつうの生活」を取り戻し、利用者・家族のQOL(生活の質)を高めていくもので、市民生活協同組合ならコープが母体の社会福祉法人 協同福祉会が2006年4月から実践してきた考え方を元にしています。

「生協10の基本ケア」の考え方について

1から10まで行っていくことで、トータルケアへとつなげます。

 

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 「生協10の基本ケア」では、日常の生活行為そのものをリハビリと捉えます。利用者と介護職員がトイレ、食卓、浴室などでの日々の介助の中で、在宅生活を基本とした生活動作の維持・向上を目指します。本ケアを主軸とした介護では、1から10までのケアを実践していくことで、利用者本人の活動性の向上から家族や地域の人々との関わりまでトータルケアへとつなげていきます。

 生協は、介護に最も必要とされることとは、利用者や家族一人一人が住み慣れた「ふつうの生活」を送り続けたいという思いに寄り添うことだと考えます。「生協10の基本ケア」は、利用者の自立した在宅生活を実現する実践と考え方からまとめられています。高齢になっても、「最期までオムツをはきたくはない」「自分の力で口から美味しい食事をとりたい」といった利用者の思いに応えます。

 生協では介護サービスのさらなる質の向上を目指し、全国で福祉事業を行う56生協(生協が母体の社会福祉法人含む)のうち、2018年4月末現在で28の生協・法人で「生協10の基本ケア」導入を進めています。


 日本生協連では、利用者とその家族が住み慣れた地域で自立した生活を継続できることを目指し、「生協10の基本ケア」を生協全体に広げてまいります。
 

生協の福祉事業について

 日本生協連では、会員生協の福祉事業をサポートし、会員生協の情報交流や研修などを企画・開催しています。
全国の生協の福祉事業の事業高の到達点は以下のとおりです。

  • 推計値(2017年度末時点)
    • 福祉事業に携わる地域購買生協(45生協):約210億円
    • 地域購買生協を母体とした社会福祉法人(11法人):約210億円

 上記の組織では、小規模多機能ホーム、認知症グループホームなど、住み慣れた地域でのくらしを支えるサービスが広がっています。介護保険事業を中心に、障害者総合支援法に基づく事業などを行っています。介護の基本として①利用者の尊厳 ②自立支援 ③在宅生活 を継続することの3つを大切にしながら地域密着型のサービスに取り組んでいます。

 また、上記以外では診療所・病院などを運営する医療福祉生協(108生協)の福祉事業が約680億円あり、
生協グループの総計では、約1,100億円規模となります。