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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2021年10月26日

【日本生協連 2021年度 上期業績発表】
全国の主要地域生協の総供給高は宅配・店舗ともに堅調に推移
~「DX-CO・OPプロジェクト」では「宅配カタログ配布効率化」の仕組みを新規構築~

 日本生協連は、2021年度上期業績について取りまとめましたので発表いたします。また、生協の横断的な取り組み「DX-CO・OPプロジェクト」の進捗についても合わせてご報告いたします。

地域生協:全国主要地域生協の供給高はコロナ以前と比較し伸長傾向

 日本生協連が全国65主要地域生協の2021年9月度の供給高(売上高)の速報をまとめたところ、総供給高は2,447億500万円(2020年同月比101.6%)となりました。4月以降最初の緊急事態宣言による需要の反動がありましたが、9月では2020年を上回る業績となりました。また新型コロナ感染拡大前となる2019年と比較しても111.5%と伸長傾向です。

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①宅配事業:上期供給高2020年比は99.2%、2019年同時期比116.9%。在宅時間増により冷凍食品が好調。

 上期(3月21日~9月20日)の宅配事業供給高は、2020年比99.2%、2019年同時期比116.9%となりました。今年度5月は昨年最初の緊急事態宣言による宅配需要の反動があったものの、6月以降は堅調に推移しています。9月単月の供給高は、2020年比101.6%、2019年比で115.6%の水準です。
 在宅時間が多くなったことが影響したためか、調理冷食(特に麺や米飯、畜産、総菜)をはじめとする冷凍食品が引き続き好調となりました。

②店舗事業:上期供給高2020年比は96.3%、2019年同時期比は105.0%。すぐに食べられる総菜が引き続き好調。

 上期(3月21日~9月20日)の店舗事業供給高は、2020年比96.3%、2019年同時期比105.0%となりました。宅配事業同様に4~5月は前年比の落ち込みがありましたが、6月以降は堅調に推移しています。また分類ではすぐに食べられる総菜類が引き続き好調となりました。

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※4~8月度の数値は確定値です。9月度の数値は速報値のため、対比値も速報値同士の比較となります。

日本生協連:上期総供給高は2,210億円(2020年比97.8%、2019年比113.2%)と好調に推移

 日本生協連の上期総供給高は2,210億円(2020年比97.8%、2019年比113.2%)となりました。緊急事態宣言による需要が増加した昨年と比較すると、反動により昨年に届かない事業が多くなりましたが、コロナ以前となる2019年度と比較するといずれも100%を超え好調に推移しています。
 コープ商品事業供給高は特に冷凍食品(冷凍麺や冷凍米飯)、飲料、加工食品(即席スープ)が好調となり、1,738億円(2020年比98.5%、2019年比112.2%)となりました。またNB商品を主とした日用雑貨の供給を行うキャロット事業は、マスクを含む日用消耗品のほか、化粧品、園芸用品、カレンダーが好調だったほか、防災関連が台風シーズンと重なって復調となり188億円(2020年比89.8%、2019年比114.6%)でした。そのほか、衣料品などの供給を行うカタログ事業供給高は265億円(2020年比98.2%)、ギフト事業供給高は夏のギフトやECギフトが好調で18億円(2020年比104.7%)となりました。

「DX-CO・OPプロジェクト」進捗

 「DX-CO・OPプロジェクト」は、日本生協連が、コープ東北サンネット事業連合、コープデリ連合会、東海コープ事業連合と4者共同で組合員の新しいくらしの実現を目指す、生協の横断的な取り組みです。
 2021年4月からは、同プロジェクトを推進するために策定した3つのコンセプトと具体的施策について、3つの連合会下での検証を行っています。これらの検証結果をもとに、成果が確認できた施策から順次、日本生協連を通じて全国の生協へ導入を進めていきます。

ご参考:2021年2月25日発表ニュースリリース
組合員の新しいくらしの実現を目指す、生協の横断的な取り組み「DX-CO・OPプロジェクト」本格始動


AIによる「宅配カタログ配布効率化」の仕組みを新規構築。利用しやすさの向上・環境負荷軽減・コスト削減に貢献

「宅配カタログ配布効率化」の仕組み構築の背景
 全国の生協で行っている宅配のカタログは、食料品のほか衣料品や雑貨などを掲載したものなど毎週平均して約10~30のボリュームがあります。(生協によって数は異なります。)
 これまで生協は組合員に同じ情報を平等に提供することを重視していましたが、組合員からの「不要なカタログは割愛してほしい」や「環境に配慮して紙を節約したほうがいい」などの声を受け、過去の注文履歴からAIが総合的な評価を行い、次回以降カタログを配布するかどうか判断する「宅配カタログ配布効率化」の仕組みを新たに構築することとなりました。

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宅配カタログの一例。毎週10~30のカタログをお届けしています。
※生協によってお届けする数が異なります。

2021年8月~コープ東北サンネット事業連合で検証開始
 2021年8月よりコープ東北サンネット事業連合下の会員生協にて検証を行い、AI予測に基づき一部カタログの配布部数を50%削減しました。また、カタログ配布部数を半分に減らしても利用は前年比90%台後半で推移していることから、必要なカタログを必要なだけ、効率よく組合員にお届けできていることを確認しています。
 今後も検証を続けるとともに、「宅配カタログ配布効率化」の仕組みを全国の会員生協へ展開してまいります。

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※本取り組みは、コンセプト1:「家族との豊かな関係構築を支援するパートナー」デジタル中心の生活者に向けた、あたらしいくらしの実現 に紐づく具体的施策の検証です