2018年12月06日
「子どもの貧困」支援に取り組む生協が54に増加
~フードバンク・フードドライブは44生協、子ども食堂は30生協が関わる~
日本生協連は、子どもの貧困に関する各地の生協の取り組みについて、2017年度の活動状況を取りまとめましたので、ご案内申し上げます。
子どもの貧困への社会的関心が高まる中、この問題を地域の問題として捉え、具体的取り組みに乗り出す生協が増えています。2016年度(2015年度の実績)から各生協への聞き取りを実施し、取り組み事例を共有しています。
支援に取り組んでいると回答した生協数は54生協となり、前回調査(2016年度実績)の40生協を大きく上回りました。具体的な取り組み(複数回答あり)では「フードバンクまたはフードドライブ」(44生協)、「子ども食堂」(30生協)、「学習支援」(14生協)などがありました。
取り組みの主な特徴
フードバンクまたはフードドライブ(44生協)
他団体と連携する事例が多く見られます。生協の強みを活かし、食材や、荷捌きなどの場所を提供する事例が多いことも特徴です。また、生協の事業連合がフードバンクを設立、その会員生協が食材提供・運営などに関わっている事例があります。
子ども食堂(30生協 201カ所)
他団体とともに運営ネットワークに参加したり、生協の組合員や役職員が子ども食堂の運営に関わったりしています。生協の強みを活かせる分野として、食材の提供を通じて運営に協力する事例が多くみられます。
学習支援(14生協)
他団体と協力して行われていることが多く、生協は主に軽食用の食材、活動の場所の提供を担っています。教育現場をはじめ多方面の調整などの難しさもある中、子どもの学習意欲向上や居場所づくりにつながるという声もありました。
その他、子どもの貧困に関する学習会の開催、高校生・大学生への奨学金支給を行う生協や、地域社会に貢献するための基金を設立し、子どもの貧困削減に取り組む市民団体に助成金を支給している生協があります。
日本生協連では、すべての子どもに幸せな未来が訪れることを願い、全国の生協とともに子育て支援活動に引き続き取り組んでまいります。