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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2025年03月14日

「2025ピースアクションキックオフ集会」を開催しました

 2025年2月28日、日本生協連は「2025ピースアクション(※)キックオフ集会」を東京都内で開催し、41生協2団体から93人が参加しました。新型コロナウイルスの感染拡大以降、オンライン開催が続いていましたが、今年は6年ぶりにリアル開催となりました。
 集会では、主催者あいさつのあと、沖縄、広島、長崎の各県生協連から被爆・戦後80年の取り組みなどについて報告がありました。また、今年は特別報告として2024年のノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の濱住治郎事務局次長から、受賞発表当日の舞台裏もお話いただきながら、核兵器廃絶に向けたメッセージをいただきました。その後の参加者交流は、生協同士の横のつながりをつくるとともに、「平和とより良い生活のために」をスローガンとして掲げる生協としてどのように平和活動を進めるべきかを考える機会になりました。
 日本生協連は、今後も全国の生協や友誼団体と協力し、核兵器のない世界の実現に向けた取り組みを力強く進めてまいります。
※ピースアクション:生協では、「平和とよりよい生活のために」という理念のもと、平和活動「ピースアクション」に取り組んでいます。自分たちの住んでいる地域から平和について考え、学習するさまざまな取り組みを進めています。

主催者あいさつ 日本生協連代表理事統括専務 嶋田裕之

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 日本生協連も全国の生協とともに、日本被団協と協働し様々な活動に取り組んできた。協働の歴史を振り返ると、日本被団協のノーベル平和賞の受賞は私たちにとっても大変嬉しく、誇らしく感じる。
 ノーベル平和賞授賞式で日本被団協 田中煕巳さんは『10年先には直接の体験者としての証言ができるのは数人になるかもしれません』と語り、これまで積み重ねてきたこの重要な運動を次の世代が引き継ぎ、築いていくことへの強い期待を話された。その言葉を聞いた時、私たちが非常に大切で重いバトンを受け取ったこと、そして、強い責任と使命を感じた。 全国の生協の仲間とともに、戦争体験を次世代につないでいくことを加速させながら、この80年の節目を機に世界の平和と核兵器廃絶を求める声をさらに大きく発信していきたい。

取り組み報告 沖縄県生活協同組合連合会 東江建専務理事

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 沖縄戦では、本土決戦までの時間稼ぎのために、根こそぎ動員といわれる地上戦の末、集団自決などが起こった。日本軍の牛島満司令官が自決した1945年6月23日に組織的戦闘が終結したとされるが、その後も戦闘は続いた。基地問題、教科書問題、安全保障問題など問題が山積している。ぜひ沖縄に足を運んでいただきたい。

取り組み報告 広島県生活協同組合連合会 渡辺とおる氏

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 被爆・戦後80年にあたり、今年のピースアクションinヒロシマのテーマは「平和とより良い生活のために」という日本生協連創立時のスローガンとした。(朝鮮戦争で核兵器使用の危機が高まっていた)このスローガンが出された当時と情勢が似ている。先人たちの思いを汲み取りながら、全国の生協とも連携してステップアップしていきたい。

取り組み報告 長崎県生活協同組合連合会 野原幸喜専務理事

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 ヒロシマは人類最初の被爆地だが、ナガサキは人類最後の被爆地とは決まっていない。ナガサキが最後の被爆地となるように頑張っていきたい。ピースアクションinナガサキに来て、被爆当時のことに思いを馳せて、観て聴いて肌で感じてほしい。ビキニ事件後の署名活動やヒバクシャ国際署名などが政府や国際社会を動かしてきたように市民の力は大きい。組合員とともに活動するという生協の特徴を十分に発揮していきたい。

特別報告 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協) 濱住治郎事務局次長

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 現在日本被団協の運営の中心は被爆当時2~3歳の人で、一番若い自分の場合は胎内被爆者である。こうしたなかで、日本被団協が1984年から掲げてきた「原爆被害者の基本要求」を学び直すことも行っている。ノーベル平和賞受賞発表当日はたくさんの取材があり、今でも取材や問い合わせが続いており、ノーベル平和賞の重みを感じている。今後を、ノーベル平和賞の次の段階にどう位置付けていけるかが問われている。

参加者交流 参加者の声

    • 若い世代の巻き込みや、平和への想いを広げる活動など、各生協で同じ課題を抱えているように感じた。良い取り組みの情報を共有するのは大切だと思った。これからも交流をしながら、ひとつになって、平和への想いを高めていけたら嬉しい。
    • 連帯した世論を作っていく一年。被爆者で話ができるのは幼くして被爆した方で多い中で、被爆者自身も学習しながら継承していくという話が参考になった。
    • 平和は身近なもの、でも伝えることは難しい。それでも、組合員と一緒に取り組むことで世論をつくっていくことが重要。
    • 他生協の取り組みとして、戦争を放棄する気持ちを込めた「戦争ほうき作り」、「平和憲章」を組合員さんと作られたお話しが参考になり、自生協に持ち帰り実施したいと思った。
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会場では、参加生協や都立第五福竜丸展示館などによるブース展示を行い、取り組みの紹介と交流を行いました。参加者は、各生協の取り組みを自生協での活動に生かすために積極的に情報交換を行っていました。
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