2024年07月23日
「第102回 国際協同組合デー記念中央集会」が開催されました
2024年7月9日、「第102回国際協同組合デー記念中央集会」が、一般社団法人日本協同組合連携機構(略称:JCA)の主催で、実会場(こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ)とオンライン配信を融合したハイブリッド形式で開催されました。会場とオンライン合わせて296人が参加しました。
今年は「協同組合はすべての人によりよい未来を築きます」をテーマに開催され、2025年の国際協同組合年(IYC)に向けて、協同組合のアイデンティティの実践につながる学びを深めました。
関係者からのあいさつと、日本生協連による能登半島地震支援の報告のあと、JCAより協同組合のアイデンティティに関する世界的協議状況について説明がされ、続いて協同組合関係者によるアイデンティティの実践事例報告が行われました。
事例報告では、はじめに、生活協同組合から、「ローカルSDGs」を掲げて山形県庄内地域で持続可能な地域社会づくりに長年取り組んできた生活クラブ連合会が登壇しました。顧問の伊藤由理子氏が、食べもの(F)、エネルギー(E)、福祉(C)の自給ネットワークの考えを紹介しながら「食品を買って支えるだけではない生産地に対する生協の役割がある」と述べました。
また、労働者協同組合の取り組みとして、三重県鈴鹿市でフリースクール併設型放課後デイサービスなどを運営する労働者協同組合コモンウェーブが登壇しました。代表理事の山浦久美子氏は、上下ではない横の繋がり、話し合いを重視する点など、労働者協同組合という組織形態を選んだ理由を挙げたうえで、「協同労働をしていると毎日楽しく、ワクワクする」と述べました。
さらに、今回は初めて海外の協同組合の事例が紹介されました。日本労働者協同組合連合会 事務局長の中野理氏が、「協同組合を通じた女性の経済的エンパワメント」と題して、インドの自営女性協会(SEWA)の活動を解説しました。労働組合と協同組合が交わる運動として、女性の経済的エンパワメントと自立に取り組んでいる様子がビデオとともに紹介されました。
続いて、会場の参加者とオンライン参加者に分かれてのワークショップが開催され、協同組合のアイデンティティについて組織の垣根を越えて話し合い、いくつかのグループから発表がされました。
最後に、JCA理事で日本生協連副会長の新井ちとせが閉会挨拶を行い、「2025年は2度目の国際協同組合年(IYC)に決まった。一緒に盛り上げていきましょう」と呼びかけました。