2022年03月18日
「子どもの未来アクションフォーラム」を開催しました
日本生協連は2022年3月9日、「子どもの未来アクションフォーラム」をオンラインで開催しました。
2022年4月で5年目を迎える「子どもの未来アクション」は、貧困をはじめとする子どもの問題を学び、考えることから、共感の輪を広げていく活動です。
本フォーラムでは、「子どもの未来アクション」の主旨に賛同し、各地で学習活動を進める「子どもの未来アンバサダー」が、子どもの貧困問題の解決を目指して続けている活動事例を紹介し、また、登壇者らによるトークセッションで、子どもの貧困の現状や課題について認識を深めました。
始めに日本生協連からこれまでの取り組みのまとめを報告し、続いて「アンバサダー活動事例報告」として、茨城県阿見町で活動するボランティア団体「ami seed」の清水直美さんと、ならコープの工藤利香さんのお二人からご報告いただきました。
清水さんは、「何ができるか分からないが誰かの為に」との思いで、友人とフードドライブ・フードパントリーを始めたというami seed設立の経緯や、現在取り組んでいる無料塾、子ども食堂の活動などについてお話されました。
工藤さんからは、なぜ助けてと言えないのか、なぜ思いはつながらないのかといった問題の背景と、ならコープが取り組む紙芝居を使った学習会やフードドライブ、文房具ドライブなどの取り組み事例が紹介されました。
続く基調講演では、認定 NPO 法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長の湯浅誠さんより、「6000を超える全国の子ども食堂の8割が参加者を限定しないもので、『子どもを真ん中に置いた多世帯交流の地域の居場所』となっていること」、「その居場所が、行政サービスを必要とするような貧困への転落を予防する地域的養護の役割を担っていること」などが話されました。
最後に、「子どもの貧困支援に取り組む生協と地域団体の課題の共有について」と題してトークセッションが行われ、NPO法人や子ども食堂、生協からの登壇者の方々が活発に意見を交わしました。
エフコープの安元正和さんからは、子どもの貧困の地域での課題共有について、地域の連携先とのつながりづくりと「できることの持ち寄り」の大切さが述べられ、こども食堂COCOKU~RUの須藤敏子さんからは、子ども食堂の「支援者への支援」の重要性が強調されました。最後に湯浅さんより、「支援に関わるには、課題から入るのではなく、まず支援を必要とする人に、私たちと同じ『生活者』として接してからだとうまくいきやすいです」と、ご自身の経験からの助言がありました。
日本生協連は助け合いの組織として、他団体と協力しながら子どもの貧困問題について積極的に取り組んでまいります。