田老町に灯りで笑顔をとどけたい(日本生協連)
2012年8月30日
日本生協連有志が参加する「笑顔とどけ隊」は、8月、岩手県宮古市田老地区での第二弾の支援活動を行いました。
今回は、8月11火に東北太平洋沿岸地域の各所で一斉に開催された、「LIGHT UP NIPPON」の花火大会のお手伝いと、各地域でのガレキ撤去・清掃を中心に活動。日本生協連の職員やその家族、合計35人が参加しました。
8月10日夜に出発したバスは、翌日早朝に田老町に到着し、先遣隊と合流しました。その後、グループにわかれて、それぞれ活動を行います。
海岸でのガレキ撤去。
花火大会と夏祭りのお手伝い。
いわて生協の移動販売車、「にこちゃん号」の販売のお手伝い。
夜には、皆で「LIGHT UP NIPPON」に参加しました。この花火大会は、東日本大震災からの復興と、亡くなられた方への追悼の意を込めて企画されたものです。田老町の風習「夢灯り」(灯篭)を、職員に協力を呼びかけ材料を集めて2週間で60個を作成し、東京・渋谷から田老町へと持って行きました。
翌日12日には、4班にわかれて、三陸鉄道の駅のガレキ撤去や、地元のスポーツ交流会のお手伝い、さらに、いわて生協マリンコープDORAで「復興商店街」のお手伝いをしました。「復興商店街」は、いわて生協が支援する宮古復興プロジェクト「かけあしの会」など、被災地の住民や企業が生み出した商品を集めたコーナーです。
《参加者の感想から・・・》
○ 「真崎のわかめ」を、帰ってからも毎日、味噌汁の具、キムチとの和えものとして食べ、食べる度に、田老町を思い出していました。自分にはこうした少しずつの“つながり”しかできないかもしれませんが、大事にしながら継続していければと思いました。
○ お盆用品でかごを満杯にした買物客の列の中に、ひっそりと一人分の買物をしている中年女性の姿がありました。もしかすると震災で家族を亡くされた方かも、と気になりました。私たちが支援したイベントが、そういう方にも笑顔を届けられるものであることを祈る思いでした。
○ 警備終了後の帰り道で、ご家族でお食事されている方がおり、「ここが自分の家だったんよ」というお話を聞き、胸に迫るものを感じました。
○ 田老に4月末に行った際、建物の土台ばかりが残されたまちの様子に衝撃を受けましたが、今回は、ある意味、もっと衝撃を受けました。草が生い茂り、土台が見えない分、ここに家があり、人が住んでいた、ということが尚更、想像しづらかったです。私たちの心の中に、草をたくさん生やしてしまったら、見えていたものも見えなくなってしまう。人は忘れる存在だからこそ、忘れないようにする努力も、していかなければいけないと思います。
○ 活動を通して強く感じたことは、私たちの活動は田老地区の皆さんの協力があって成り立っているということ。
「笑顔とどけ隊」は、田老町での活動のほか、福島県南相馬市でも、家屋のガレキ撤去・清掃などのボランティア活動を行っています。今後も、活動の輪を広げていく予定です。