「白バラ」ブランドの牛乳や、生協の産直牛乳などを製造する鳥取県の大山乳業。
鳥取県生協の組合員親子約80人が工場見学に参加し、牛乳や乳製品について学びました。
最初に全体の流れを学びます。牛乳の原料は牛のお乳である生乳。
県内の酪農家の方々が心をこめて健康に育てた牛の生乳が、工場に集乳車で運ばれてきます。牛乳がおいしくなるのは、その新鮮で良質な生乳で作るからです。
工場に届いた生乳は検査後に、牛乳やヨーグルトなどの製品となります。
180mlの小瓶の牛乳が1時間に約2万4,000本分製造されるなど、ここでは毎日約27万本の牛乳が詰められ、県内外に出荷されています。
1頭の牛が1日に出す生乳の量は約20~30リットルにもなり、早朝と夕方が牧場の搾乳タイム。
牛舎の掃除や牛の健康チェックなど、酪農家が牛に愛情を注ぎながら育てるお話に、子どもたちも熱心に耳を傾けます。
工場内の一角では、牛のおっぱいが再現された備品を使い、乳しぼりを疑似体験。
指を折るようにしてしぼると白い液体がピューと出てきました。牛の乳首はやわらかそうに見えますが、意外にかたく力のいる作業です。
生クリームを容器に入れ、ふたをして中身が泡立つように振り続けます。
泡立ってくるとホイップクリームになり、パシャパシャという音がしなくなります。それでも根気強く振り続けないとおいしいバターは作れません。
そっとふたをあけてみると、水分の中にクリーム色の塊が見えました。
分離した水分をこぼさないように気をつけながら、別の容器に移して完成です。この水分は乳清(ホエー)。
栄養たっぷりで料理などにも重宝します。
生乳100%の無塩バターが完成。工場で作られるバターも同じ原理です。
「生クリームがバターになるなんて知らなかったけど、おもしろかった」「容器を振るのは疲れたけど、家でも作れるね」とみんな満足げでした。
鳥取県生協と大山乳業との産直の取り組みが始まって50年。
給食では白バラ牛乳、家では生協の産直牛乳を飲んでいる子どもたち。これからもおいしい牛乳を飲み続けたい。そんな思いをより強くした1日でした。