2015年10月30日
資源エネルギー庁に「電力株式会社(全10社)の託送料金認可申請に対する意見」を提出しました
日本生協連は、2015年10月29日、資源エネルギー庁に「電力株式会社(全10社)の託送料金認可申請に対する意見」を提出しました。
2015年7月、一般電気事業者10社から経済産業省に対して託送料金認可申請が提出されたことを受け、経済産業省資源エネルギー庁からパブリックコメントの募集が行われています。
託送料金は電気料金に占める比率が高く、電力小売自由化後の電力事業や組合員のくらしに与える影響が大きいことから、下記の内容の意見を提出しました。
1. | 託送料金の審査にあたっては、一般電気事業者各社からの託送料金の算定に関する丁寧な説明を求めます。 |
<理由> 託送料金は電気料金の30~40%と大きな比率を占めており、消費者の家計に大きな影響を与えるものです。今後も託送料金は一般電気事業者が設定し、審査を経て決定するため、消費者が適正価格で電気を購入できるよう、一般電気事業者各社には審査に際して託送料金の算定根拠に関する丁寧な説明を求めます。 |
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2. | 消費者自らが、支払う託送料金の金額を知ることができるよう、料金に関する情報公開を求めます。 |
<理由> 現状では、消費者は託送料金に関する情報を知ることができません。消費者が支払う電気料金中の託送料金が分かるよう、請求書あるいは領収書に記載するなどの対応を求めます。 |
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3. | 地域分散型電源の増加などの実態に即して託送料金制度の定期的な見直しを求めます。 |
<理由> 今回の審査は、現在の電力供給の実態に基づいたものであり、託送料金制度そのものも、大規模発電所で発電した電気を遠隔地の需要者に送電することが前提になっています。しかし、今後、再生可能エネルギーなどの地域分散型電源が増加するにつれ、送配電のコスト構造が変わっていくものと想定されます。そのため、今後は地域分散型電源の増加など、電力供給の実態に即して、定期的に託送料金制度(算定方法)を見直すよう求めます。 |
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4. | 一般電気事業者各社の経営努力による、可能な限りの託送料金の低廉化を求めます。 |
<理由> 託送料金が電気料金に占める比率は大きく、託送料金が下がらなければ、電気料金自体も下げることができません。そのため、一般電気事業者各社が経営効率化に向けたあらゆる努力を進め、託送料金の低廉化を実現するよう求めます。 |
☆日本生協連が提出した意見全文は、こちら(PDF:145KB)
☆経済産業省の「電力会社(10社)の託送料金認可申請に対する意見」募集は、こちら
☆2015年6月に提出した「電力システム改革に関わる要望書」は、こちら
☆2015年4月に実施した「これからの電力のあり方についての消費者意識調査」は、こちら
☆日本生協連の日本のエネルギー政策への提言「エネルギー政策の転換をめざして」は、こちら
☆本件についてのお問い合わせは、下記までお願いします。
日本生協連 環境事業推進室 ℡03-5778-8110