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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2013年02月19日

厚生労働省に「平成25年度輸入食品監視指導計画(案)」について意見書を提出しました

 日本生協連は2013年2月19日、「平成25年度輸入食品監視指導計画(案)」について、厚生労働省に意見書を提出しました。

 食品安全委員会のリスク評価結果に基づいて2013年2月1日に、BSE対策の見直しが行われました。輸入牛の管理措置が変わることについては、消費者・国民から不安の声が出されています。輸入食品の監視指導のしくみや取り組み状況を消費者・国民に正しく伝え、リスクコミュニケーションに取り組むことは、引き続き重要な課題であると考えます。

 

<日本生協連が提出した意見>

 

1. 輸入牛肉のBSE対策に係る情報提供・リスクコミュニケーションを強化してください。
   
  (1)  国民の疑問や不安に応えるため、積極的な情報提供やリスクコミュニケーションを行ってください。
     BSE対策については、この間、公表されたデータから、飼料規制が有効に機能し、世界中でBSE発生が抑えられてリスクが低減したことが示されていることから、今回の管理措置の変更は理解できます。
 しかし、今回の管理措置の変更の背景や輸出国の状況についての情報が十分に伝わっていないため、新しい管理措置が適切に実施されるのか、知見が少ない非定型BSEのリスクをどのように考えたらよいのか、などの不安や疑問の声が挙がっています。こういった国民の声に応えるため、積極的な情報提供やリスクコミュニケーションを行ってください。
 貴省には、リスクコミュニケーションの場の積極的な設定、運営の工夫、十分な広報活動をお願いしたいと考えます。
     
  (2)  牛肉の対日輸出認定施設などへの査察結果についてわかりやすく知らせてください。
     輸入牛肉が適切に管理されているかどうかを判断するためには、今後行われる対日輸出プログラムの遵守状況の検証情報が重要です。この検証の実施後は、消費者・国民が理解しやすい報告を行ってください。
 現在、貴省のホームページの「牛海綿状脳症(BSE)について 」は、BSE対策の見直しの内容や安全性についての概要がわかりやすくまとめられています。専門用語を使用しない平易な要約文があり、専門知識を持たない人にも理解しやすい構成になっています。今後、実施される査察報告についても、このように、わかりやすい表現や構成になるよう工夫していただきたいと考えます。
     
2. 病原微生物のモニタリング検査の強化に賛成します。輸入食品由来の食中毒が発生しないよう十分な対策を行ってください。
   計画(案)では、腸管出血性大腸菌、サルモネラ菌、リステリア菌などの病原微生物に係るモニタリング検査を強化するとしています。食品の病原微生物汚染については、国民の命と健康に関わる問題であり、これらのモニタリング検査の強化に賛成します。多様な食品が輸入されていることを踏まえ、丁寧なモニタリング検査を実施し、輸入食品由来の食中毒が発生しないようにしてください。
   
 3.  食品防御の問題について、調査研究や国内外関係機関との連携など、積極的な対応を引き続き行ってください。
   食品防御に関しては、不測の事態への対応のあり方について研究と検討が必要です。輸出国の安全対策に関する情報収集等を推進するとともに、有毒・有害物質の意図的な混入防止のための調査研究や国内外関係機関との連携など、問題の未然防止のため、国がリーダーシップをとって、引き続き食品防御に関する取り組みを積極的に推進してください。 

 

☆今回日本生協連が厚生労働省に提出した意見書は、こちら(PDF:136KB)

2012年10月2日に食品安全委員会に提出した「牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)」についての意見書は、こちら