2017年05月25日
日本生協連は、CO2削減目標として
2030年に40%、2050年に90%削減を
全国の生協に対して呼びかけ
日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連、代表理事会長:浅田克己)は、有識者も交えた「2030環境目標検討委員会」(委員長:本田英一副会長)を設置し、地球温暖化対策を中心に検討を進めてきました。この度、同委員会から理事会に対して、生協が目指すべきCO2削減目標の水準について答申が行われました。今後、これを参照しながら、全国の生協でCO2削減計画の具体化を進めていきます。
また、答申の中では「協同の力で、地球温暖化対策を進めるために」下記5つの取り組みを全国の生協に対して提言しました。
1. 自生協で2030年温室効果ガス削減計画を策定し実践を開始すること
本委員会では以下の目標を設定しました。
2030年目標:CO2排出総量を2013年比40%削減する
2050年目標:CO2排出総量を2013年比90%削減する
※参考:日本政府の目標は、2030年は基準年(2013年)比26%削減、2050年は80%削減。
2. 省エネ対策を徹底し、設備や車両を環境の視点から見直していくこと
省エネ機器の導入や改修を計画的に進め、特に宅配や物流における次世代車両への切り替えには、全国の生協で協力して取り組みます。
3. 再生可能エネルギーの電源開発に生協全体で取り組むこと
持続的な発展と低炭素社会の両立のため、生協全体で再生可能エネルギー電源の開発を進めていくために、以下の目標を設定しました。
将来的な目標:再エネ電源10億kwh(設備容量500MW相当)の電源開発
※参考:2016年度末現在、生協全体の電力使用量約12.5億kwhのうち、再エネ電源の開発は1.5億kwh(設備容量で100MW)まで目途がたってきています。
4. 組合員とともに学び、共感をひろげていくこと
組合員や役職員が、気候変動などの環境問題の現状について学び、私たちのくらしや事業が及ぼす影響を認識し、これ以上の悪化を防ぐための行動の必要性への共感を広げます。
5.地域とともに持続可能な社会をつくる動きを作り出していくこと
自治体との連携によるエネルギーの地産地消を進めるとともに、協同組合、NPO、大学や研究機関などとの連携の強化に積極的に取り組みます。
今、地球環境の悪化が社会の存続基盤を損ないつつあるという強烈な危機感を背景に、国連による持続可能な開発目標(SDGs)の採択やパリ協定の発効など、世界は、持続可能な発展を目指して大きく動いています。「持続可能な社会の実現」を生協の21世紀理念に掲げる私たちは、この課題に真正面から取り組み、役割を発揮することが必要と考えました。
「2030環境目標検討委員会」では、まずは購買事業プロセス全体を対象に環境影響・負荷を検討。数ある問題の中でも今回は、社会的に最も重要視される地球温暖化問題に絞り、全国の生協が目指すべき温室効果ガス削減目標の水準を策定しました。
日本生協連と各地の生協は、低炭素社会、自然共生社会、循環型社会に基づく持続可能な社会の実現に向けてさまざまな取り組みを引き続き進めてまいります。
「2030環境目標検討委員会報告」について詳しくは、こちら(PDF:5.9MB)