2015年10月26日
生協の「地域見守り活動」協定締結自治体は全市区町村の45%に
県内全市町村との協定締結県は5県に
日本生協連と全国の生協は、さまざまな事業や活動を通して、誰もが安心して暮らせる地域社会づくりに取り組んでいます。
全国で1,000万世帯以上にご登録いただいている生協の宅配や夕食宅配では、毎週同じ曜日(夕食宅配では週5日)の同じ時間に、同じ担当者が商品をお届けしています。各地の生協は地域をよく知り、組合員や高齢者と直接お会いする機会が多いという特長を生かし、自治体などとの「地域見守り協定」の締結を進めています。
これは担当者が配達の際、組合員や地域の高齢者などの異変に気付いた場合、事前に取り決めた連絡先に速やかに連絡・通報を行うというものです。
■全市区町村の45%に当たる783市区町村と協定を締結
- 生協の「地域見守り協定」(地域・職域・福祉生協計)は2015年10月現在、全国45都道府県内の自治体・社会福祉協議会などとの間で締結されています。
- 締結市区町村数は783で、これは全市区町村(1,741)の45%に当たります。
- 県内すべての市町村と締結した5県は、青森県、宮城県、茨城県、千葉県、鳥取県です。
■通報だけでなく、救護や消費者被害を防いだ事例も
- 協定では、「届けた商品が、そのまま残っている」「街中を徘徊(はいかい)している人がいる」などの異変に気付いた際、指定された行政窓口に通報を行っています。
- 「宅配時に、庭で倒れている組合員を発見し救急車を手配した」「定期訪問時と再訪問時に応答が無く、自治体に通報した」などの事例が報告されています。
- 通報だけでなく、「認知症で道に迷っている方をデイサービスまでお送りした」(みやぎ生協)、「用水路に転落した高齢の女性を、近所の方と協力して救出した」(コープこうべ)、「訪問販売業者の居座りでお困りになっていた高齢の組合員に寄り添った」(コープぎふ)など、救護や消費者被害を防ぐさまざまな事例が報告されています。
生協はこれからも、地域に密着した事業や活動を広げ、地域社会に貢献してまいります。
参考:見守り協定での主な事例
<事例1>配送スタッフと近所の方の連携プレー!2日前から動けない組合員さんを救急搬送。 |
配達時はいつも在宅の組合員さんでしたが、玄関のカギが開いており、新聞もたまっていました。 玄関を開けて声を掛けましたが応答なし。ストーブは付いている様子でした。 近所の組合員さんにも確認をとり、近所の方に電話をしてもらいましたがそれにも出ません。組合員さんの弟さんの連絡先を知っている方がいたので連絡を取ってもらい、自宅で待ち合わせをしました。弟さんが家の中に入り確認すると、意識はあるものの2日前から動けない状況だったとのこと。 救急車を呼び掛かりつけの病院に搬送することとなったので、その場を引き上げました。 近所のかたとの連携で対応を終了。意識がある状態で見つけることができてよかったです |
コープさっぽろ(北海道) 「高齢者見守りの取り組み・トドック2013年度の報告」より |
<事例2> |
集合住宅への共同購入の配達中に「助けてください!誰か~」という子どもの声が聞こえたので、階段を上って駆けつけたところ、熱風と煙が充満していました。すぐに消防署に通報し、消化器で初期消火を行いました。その後、消防車が消火活動を行い、お風呂場だけで他への延焼はありませんでした。 けが人もなく、親御さんから感謝のお言葉を頂きました。 |
みやぎ生協(宮城県) 報告集「高齢者見守り活動の取り組み」より |
<事例3>夕食宅配で、倒れているお年寄りを救助 |
まだ暑さが残る秋口でした。配達中につえをついて歩く高齢の男性とすれ違い、「暑い中大丈夫かな?」と思いながら、その近所にお弁当を届けました。 そして来た道を戻ると、先ほどの男性が道路脇の草むらに倒れていたのです。 急いで車から降りて声を掛け、「動けますか?」と聞いたところ「動けない」ということだったので、すぐに救急車を手配。事なきを得ました。倒れた瞬間に偶然会え、救助につながって良かったです。 |
エフコープ(福岡県) 機関紙「ふれあい」より |
☆各地域の締結詳細につきましては、当該地域の生協にご確認をお願い致します。
☆プレスリリース全文は、こちら(PDF:325KB)