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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2013年09月13日

高齢者を中心とした「買い物弱者」支援事業が急拡大
1年間で「配食事業」が1.5倍、「移動販売」が1.4倍に

日本生協連と全国の生協は、日常生活に必要な買い物に苦労されている高齢者を中心とした「買い物弱者」(※)を支援するため、福祉の視点を取り入れた配食事業と移動販売を展開しています。このたび、その最新状況がまとまりましたので、ご報告いたします。
※経済産業省の「地域生活インフラを支える流通のあり方 研究会報告書」(2010年)では、高齢者を中心に、食料品などの日常の買い物が困難な「買い物弱者」は全国で約600万人に上ると推計しています。

■「食」と「安心」をお届けする配食事業の利用食数は、1年で約1.5倍に拡大
食事づくりが困難な高齢者などに週5日程度、「お弁当」や「おかず」などをお届けする生協の配食(夕食宅配)事業は、2013年7月末現在、39都道府県の45生協が展開し、1日当たり約7.8万食を配達しています。これは前回調査(2012年10月)の34都道府県38生協の5.1万食と比べ、生協数で約1.2倍、食数で約1.5倍に拡大しています。
また、多くの生協では行政と連携して、お届け時に安否確認を行い、異常があれば所定の連絡先に通報するなど、利用者のくらしの安心を支える役割も担っています。

夕食用弁当とともに、「舞菜ぷらす」で注文した商品を受け取る、コープみらいの組合員
夕食用弁当とともに、「舞菜ぷらす」で注文した商品を受け取る、コープみらいの組合員
大阪いずみ市民生協の夕食宅配「あじわいコース」(商品例)
大阪いずみ市民生協の夕食宅配「あじわいコース」(商品例)

≪最近1年の取り組み事例≫

コープみらい(本部・埼玉県)では、「コープデリの夕食宅配」の夕食用弁当と一緒に、牛乳や卵、加工食品など、生協の宅配で取り扱う商品の一部をお届けする新サービス「舞菜(まいさい)ぷらす」を2012年10月から開始しています。
大阪いずみ市民生協では、「おいしさをたっぷりと味わえるおかずが欲しい」という組合員の声に応えた「あじわいコース」を2012年10月から追加し、多くの方にご利用いただいています。


■地域の「買い物弱者」を支援する移動販売車は、1年で約1.4倍に拡大
現在、地域の高齢過疎化などによる「買い物弱者」の増加が、社会問題化しています。
各地の生協では「買い物弱者」を支える取り組みとして、店舗を拠点に、冷凍・冷蔵ケースを設置したトラックに商品を積んで、買い物が不便な地域を回る移動販売車を運行しています。2013年7月20日現在、20道府県の22生協107台まで拡大しており、これは前回調査(2012年9月)、16道府県の17生協77台と比べ、生協数で約1.3倍、台数で約1.4倍になっています。
また、生協の移動販売は商品購入の場だけでなく、組合員と生協の担当者、地域住民同士のふれあいの場づくりをめざしています。

仮設住宅を回る、いわて生協の移動店舗「にこちゃん号」
仮設住宅を回る、いわて生協の移動店舗「にこちゃん号」

≪最近1年の取り組み事例≫

東日本大震災の被災地で生協の移動販売が拡大しています。現在、いわて生協では4台、みやぎ生協では2台、コープふくしまでは1台が、津波などの被害で買い物が不便になってしまった地域や仮設住宅を回り、被災地のくらしを支えています。
コープさっぽろでは、道内各地で進む、地域の高齢過疎化による「買い物弱者」の拡大に対し、移動販売での支援に力を入れています。この間、増車を進めており、現在60台を運行しています。
コープかごしまは2013年2月、薩摩川内市(鹿児島県)の「買物不便地域支援モデル事業」の事業者として、移動店舗「コープ号」をスタートさせました。現在、市内の28自治会・43カ所を巡回し、地域の高齢者をはじめとする方々のくらしを支えています。

日本生協連と全国の生協はこれからも、人と人とのつながりを大切に、地域に密着したさまざまな事業を広げ、地域社会に貢献してまいります。

☆詳しくは、プレスリリース全文(PDF:237KB)へ
☆各生協の地域貢献に関する最新の取り組みは、こちら