2024年03月22日
「子どもの未来アクションフォーラム」を開催しました
日本生協連は2022年2月29日、「子どもの未来アクションフォーラム」をオンラインで開催しました。
発足から7年目を迎える「子どもの未来アクション」は、貧困をはじめとする子どもの問題を学び、考えることから、共感の輪を広げていく運動 です。
このフォーラムでは、子どもの貧困などの問題についての基調講演に続き、「子どもの未来アクション」の主旨に賛同し各地で学習活動を進める「子どもの未来アンバサダー」から活動事例を紹介し、子どもの貧困の現状や課題について認識を深めました。
第1部では、日本生協連からこれまでの取り組みのまとめを報告した後、一般社団法人子どもの声からはじめよう 代表理事 こども家庭庁参与の川瀬信一さんから「子どもの『ために』から子どもと『ともに』」と題して基調講演が行われました。
川瀬さんは、児童虐待相談件数が過去10年で3倍に増加するという、子どもたちを取り巻く深刻な現状に触れ、「子どもの声を始点にして、子どもの最善の利益(権利擁護)を目指すこと」「子どもたち自身が居場所を選択できること」の重要性などについて話しました。
続いて、「深堀時間」として、NPO法人新座子育てネットワーク代表理事 坂本純子さんが、川瀬さんに質問をする形で話を進め、地域に子どもに関わる人を増やすこと、子どもの声を聴くことの重要性を確認しました。
第2部では、3人の「子どもの未来アンバサダー」から取り組みの報告がありました。
始めに、「学生の声を聴いて活動するアンバサダー」として、北海道生活協同組合連合会事務局長 岸本敬一さんから、新型コロナウイルス感染拡大で危機に直面した学生たちの食と心を支える取り組みを支援する「ほっかいどう若者応援★学生プロジェクト」の発足の経緯や取り組みの紹介がありました。また学生メンバーの高島佳奈さんからは、子ども食堂などで学生が調理をサポートして、困難な状況にある子どもへの手助けなどを行うプロジェクトの活動と、そこから子どもたちや運営者との触れ合い、地域とのつながりが生まれている状況が報告されました。
次に、「子どもの声を聴いて活動するアンバサダー」として、チームひだまり 会長 上蓑礼子さんから、多世代交流ができ、子どもたちへの学習支援の場として機能する「カフェひだまり」の取り組みが紹介されました。「問題行動」を起こす子どもは「困った子」ではなく、支えが必要な「困っている子」であることがわかったというご自身の体験も紹介されました。
最後に、「若者の声を聴いて活動するアンバサダー」として、NPO法人あいむ代表理事 藤野荘子さんから、福岡市警固公園での回り活動や居場所の提供、食料支援、宿泊支援などの形で若者を支援する取り組みが報告されました。また、大人が、困難を抱える若者たちから丁寧に話を聞く姿勢を持つことの重要性も強調されました。
日本生協連は助け合いの組織として、他団体と協力しながら、子どもの貧困問題について積極的に取り組んでまいります。