2024年01月01日
新しい年を迎えて
あけましておめでとうございます。
日ごろより生協の事業・活動にご理解、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
コロナ禍の3年を経てようやく街角には活気が戻りつつありますが、その傷跡は深く消費者・組合員のくらしと地域は深刻な問題と直面しています。
世界では、ロシアによるウクライナ侵攻は出口が見えないまま3年目に突入しようとしており、パレスチナ・ガザ地区での戦争状態による人道的危機は極めて厳しい状況が続いています。国連決議に基づく一刻も早い人道支援と戦争の終結が求められます。私たちは、「平和とよりよい生活のために」のスローガンを掲げ、戦争も核兵器もない平和な世界を求めてきました。悲惨な現実に直面する今こそ、対話による外交努力を尊重し、戦争や被爆の実相を次世代につなぎ、草の根での相互理解・交流を続け、平和と核兵器廃絶への願いを広げる活動を、さらに強めていきたいと思います。
輸入依存度の高い食料・原料や、燃料・肥料・飼料等の高騰、円安も相まって商品価格は大幅に上昇し、目減りし続ける実質賃金で家計への打撃も長期化しています。2024年も続くインフレ基調により、くらしの厳しさはますます強まることが見込まれます。
日本の人口減少・少子高齢化は加速し、地域の生活基盤やコミュニティの維持に綻びが生じ、くらしの課題が山積しています。人生100年時代の組合員のくらしに寄り添う生協には、総合力を活かした新たな挑戦が求められています。2030年ビジョンの実現に向けて、社会の変化を受け止め、経営と事業構造の改革を急ぐことが必要です。
また、SDGsは2030年の期限まで折り返しましたが、その達成は困難な状況にあります。持続可能な地球環境に向け「生協の2030環境・サステナビリティ政策」を掲げて参加の輪を広げることが重要です。
国連は2025年を、2012年に続き2回目の国際協同組合年とすることを宣言しました。改めて協同組合のアイデンティティについて学び合いを進め、そして、引き続き組合員、地域の多様な担い手や次世代を担う若者とともに、つながる力で未来を切り拓いてまいります。
この1年が皆様にとって実り多き年になりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。