２００８年２月２９日

報道関係　各位

日本生活協同組合連合会

農薬検査・商品回収等の緊急対応の中間報告
及び中国関連の日本生協連コープ商品の
緊急農薬検査の結果について

　日本生協連のコープ商品による中毒事故という事態を発生させ、多くの消費者、生協組合員の皆さまにご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます。

　日本生協連では、この間、被害拡大防止、事態究明への協力、中国関連商品の緊急調査等を進めてまいりました。こうした緊急対応の進捗状況につきましてはホームページ上で都度ご報告してきました。

　商品回収等を開始してから約１ヶ月となるこの機会に、商品回収、農薬検査、日本生協連へのお問合せ状況について、既にご報告したものを含め、別紙のとおり取りまとめて中間報告いたします。（別紙１）

　また、中国関連商品の緊急調査の1つとして実施していた262品目（当初265品目予定）の緊急農薬検査結果についても、全体がまとまりましたので、あわせてご報告いたします。（別紙２）

　商品の回収開始以来、日本生協連では、健康上のお申し出等のあった商品の検査を優先して進め、その検査結果については、事態究明に役立つ可能性もあることを考え、微量で健康への影響に直結しないと考えられる場合も含め、都度ご報告してきました。

　現在では、こうした健康上のお申し出等にともなう検査は大部分が終了しています。また既にご報告のとおり、この間の検査結果は、基本的に、健康影響に直結しないと考えられる微量検出で、特定製造日のものに多く集中していることが分かりました。以上から、事態究明や捜査への協力という主旨からのご報告は一旦の区切りといたしました。

　お現在、政府において検疫体制の強化が図られており､メタミドホスの検出手法の整備や健康上の影響への評価等の検討も行われています。今後の検出結果の公表方法としては、これら政府の検討内容も参照しつつ､食品衛生法上の基準や保健所の指導等を踏まえ検討し、適宜報告してまいります。

（別紙１）手作り餃子重大中毒事故発生後の農薬検査・商品回収等の緊急対応の中間報告

１．商品の農薬検査状況

　日本生協連および会員生協では、被害拡大防止を最優先とし、また原因究明及び警察への捜査協力等のため、健康上の影響等のお申し出のあった方からご提供いただいた商品などを優先的に、日本生協連商品検査センター等で検査を進めてきました。

　これまで日本生協連で実施した、ＣＯ･ＯＰ手作り餃子についての579件の検査において、29件から農薬を検出しました。また、会員生協が他の検査機関で検査した結果（日生協把握分）、5件から農薬を検出しました。

　このうち１件は、既に2月5日の記者会見及びプレスリリースでご報告しておりますように、2007年6月3日製造分の１検体から、ジクロルボスを10ppm検出したものです。この検体については、捜査協力のため警察に提出いたしました。

　その他33件は極微量の検出であり、健康への影響に直ちに結びつく量には至らないものと判断しています。
※微量検出の明細はこちら【PDF】

• メタミドホス32件(0.01ppm～0.08ppmを検出。全て2007年9月8日製造分)
• ジクロルボス1件（0.01ppmを検出。2007年7月22日製造分）

現在では、こうした健康上のお申し出等にともなう検査は大部分が終了しています。

※上表はいずれもコープネット事業連合が外部検査機関で検査したもの

２．商品の回収状況

　日本生協連は、全国の生協に、ＣＯ･ＯＰ手作り餃子等の回収を呼びかけ、各生協ではお詫びと回収のお願いについて、店頭案内やチラシ配布、ダイレクトメール、電話連絡、訪問などを行ない、回収に全力であたっております。全国では、呼びかけチラシ枚数５２０万枚、ダイレクトメール３０万件、電話１０万件となっています（日本生協連集計による）。

　全国の生協で回収し日本生協連物流センターに集約された商品数は下表のとおりです。

　
３．日本生協連へのご意見・お問い合わせ数

　日本生協連・組合員サービスセンターのフリーダイヤルで今回の件に関するご意見・お問い合わせについて、お応えした電話の件数は下表のとおりです。

（別紙２）中国関連の日本生協連コープ商品の緊急農薬検査の結果について

　2/8付け第8報でご報告のとおり、日本生協連では、今回の中毒事故を受けて、中国関連の日本生協連コープ商品の緊急調査（農薬検査、過去の品質管理状況の調査、現地工場の点検等）を行っております。

　緊急調査の1つとして、緊急農薬検査を実施してきました。その中間報告は、すでにご報告してきましたが、検査が全て終了しましたので、以下のとおり、全体についてご報告いたします｡

　最終的に、１商品（「CO･OPレンジで中華点心セット5種10個」）で、微量のメタミドホス(0.01ppm、同商品の具材の一つについて0.06ppm。2/19付け第23報で詳細報告済み)を検出しましたが、他商品は全て｢検出せず｣との結果になりました｡

　引き続き、現地工場の点検等を進め、適宜ご報告してまいります。

※詳細はこちら【PDF】