被災地スタディツアー 2015年度の取り組み報告〜パルシステム神奈川ゆめコープ

2016年6月27日

 パルシステム神奈川ゆめコープは、東日本大震災以降、炊き出し支援をはじめ様々な復興支援を実施しています。2015年度も被災地を訪問するスタディツアーを開催し、復興に向けた取り組みを実際に見て、被災地の“今”を学ぶ機会としました。

被災地の今を知る

 ツアーでは、被災地である宮城県南三陸町を訪れ、現地ガイドから震災直後の様子をうかがいながら、復興に向けた取り組みを視察しました。2015年度は計4回のツアーを開催し、40家族66人が参加しました。

 

地域住民の復興への想い

 南三陸は、町全体をかさ上げして高台とする計画が進み、盛り土に囲まれています。行政としては、町全体を最大10メートルかさ上げしようとしていますが、震災時に15メートルの津波の脅威を目の当たりした住民からは効果を疑問視する声もあるそうです。

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動きだした地元の取り組み

 入谷地区の農漁家レストラン「松野や」の松野さんは、震災でご家族を亡くされましたが「避難で散り散りになった南三陸の人が集まる場を作りたい」とレストランを始めました。震災当時の体験を話すことで、「震災からの教訓」を伝えようとしています。

 また、戸倉地区の海産物通信販売「たみこの海パック」の阿部さんは「仮設住宅に入ったら、自分も含め引きこもりがちになる人も出てきたのでまずいと思った」と話されます。地元に働く場が必要と、海産物通信販売「たみこの海パック」を立ち上げました。民子さんの作業所は今、近所のお母さん達が働ける大切な雇用の場となっています。

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 壮絶な体験に打ちのめされながらも復興に奮い立った南三陸の様子を見るにつれ、東日本大震災の影響はいまだ終息していないと思い知らされました。私たちはどんなことができるのか、考えさせられるツアーとなりました。今後も被災地を訪問するツアーを開催し、訪問した組合員が、地域や身の回りの人に現状を伝え、被災地の現状と復興支援の取り組みを伝えるきっかけとしていきます。

 

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