「東日本大震災から5年間の変化と想い」についての学習会を開催しました〜パルシステム神奈川ゆめコープ〜

2016年5月24日

 パルシステム神奈川ゆめコープでは2016年4月5日、横浜市スポーツ医科学センター(横浜市港北区)にて、「震災から5年間 被災地の状況の変化とこれからについての想い」学習会を開催し、組合員や役職員など約80人が参加しました。

 今回の学習会では、宮城県南三陸町から震災の語り部として活動しているガイドサークル汐風・代表の鴻巣修治氏と、福島県いわき市で旅館の経営と被災地スタディツアー等を運営し復興支援のNPOを立ち上げた里見喜生氏を招き、東日本大震災から学んだこと、教訓になったこと、そして現在の状況と今後の復興に向けたお話をうかがいました。

 南三陸でガイド活動を行う鴻巣修治さん。震災後の活動には、周囲から「被災地を見世物にするのか」という否定的な声もあり、葛藤を抱えたといいます。しかしこの間、南三陸では明治時代に大きな津波に襲われていましたが、その経験が語り継がれず教訓として活かされなかったことを踏まえ、今度こそ、この経験を風化させないという強い気持ちをもって活動を続けていることをお話いただきました。

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 福島県いわき市の老舗旅館の16代目・里見喜生さんは、震災後、ありのままの被災地を見てもらいたいと原発20km圏内などを巡るスタディツアーを主催しています。震災当時、経営する旅館の進退について悩まれたことや、入ってくる情報の不確実さに不安を感じたこと、避難所生活では、障がい者を抱える家族に負担がかかりやすいことなどのご経験をお話いただきました。

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 被災地で活動を続ける講師2人のお話に、参加者は真剣に耳を傾けました。

 パルシステム神奈川ゆめコープでは、発災直後は物資支援や炊き出しを、現在は関東圏の放射能汚染に対する組合員の不安の声に応えた「子どもの甲状腺エコー検診」、福島の子どもたちを神奈川に招く「保養プロジェクト」、震災と復興の実際を知り防災のあり方について考えるための「被災地スタディツアー」など、さまざまな取り組みを行っています。今後も被災された方々に寄り添いながら、復興の応援をしていきます。