宮城県石巻への震災ボランティアバス活動(福井県民生協)
2012年8月14日
福井県民生協では、今年6月、宮城県石巻市を中心に、被災地支援のボランティアバスを企画運営してきた福井のNPO未来ビレッジJAPANとの共催で、宮城県石巻へのボランティアバス企画を実施しました。参加者は、職員・組合員をあわせ27名でした。
宮城県の牡鹿半島にある狐崎浜 (ノブ浜) 周辺の瓦礫を、人海戦術とカヌーを活用した方法で撤去しました。この浜は崖の下にあり、車が入れず、人手も足りないため、これまで手つかずの状態でした。
初日は、天気は良かったものの風が強く、カヌーを出すことができませんでした。そこで、道なき崖に足場を作り軽量のゴミをバケツリレーの要領で運びました。なんと言っても多かったのが発泡スチロールでした。発泡スチロールを細かくし大きなビニールや袋に入れるところから開始。何百袋にもなり気の遠くなる量でしたが、そのゴミを数百メートル離れた崖上の道路まで、バケツリレーで上げることができました。プラスチック系のゴミと漁具は、漁船で運搬しました。全国から集まったボランティアとともに活動を行い、二日間でかなりの量の瓦礫を撤去することができました。
今回お世話になった旅館『あたご荘』前の花壇に、組合員から寄せられたグラジオラスの球根約100球を、生協からの参加者を中心に手分けして植栽しました。以前、未来ビレッジが植えた県花の水仙を取り囲むように植えました。
今はまだ、津波の影響で1階部分が吹きさらし状態のあたご荘ですが、再建がかなった(近い)将来には、色鮮やかな夏の記念碑になることを期待しています。
【参加者の感想から】
○漁師さんが捕ったばかりの魚で料理を作ってふるまってくれたことに感激した。また、家を流され、息子さんを亡くされた男性が戦場のような当時の写真を見せて語ってくれたのも貴重な体験だった。現地の方のお話、津波がやってきた様子をお聞きしましたが、想像以上の苦労があったということがわかりました。
○今回訪れた浜辺は、大時化や台風の通過後には未だ海上を漂っている震災瓦礫が打ちあげられるそうです。そのため、地元の漁師の方たちも夜間海にでることは控えている状態です。
○石巻市のカヌーグループに所属する男性から、身内を亡くされ(片腕のみ発見=DNA鑑定)にて判明したことや、しない街路樹に子どもが刺さって引っかかっていたむごたらしい現状などなど、聞くに堪えない生々しい話を聞き、身震いした。
○とても貴重な体験をさせていただきました。1年以上たってもそのままになっている現地にまず驚き、個人の小さな力でもそれを合わせれば、大きなことができるという事実に気付き、自分の眼で、耳で、体でそのことを感じられたことが、とても勉強になりました。
福井県民生協では、今後NPOとの共催で、9月21日(金)〜24日(月)に、第2回バスツアーを開催する予定です。