震災から1年を迎えて〜被災地3県・生協組合員理事座談会〜

2012年3月 7日

震災から1年を迎えるにあたり、被災地3県の生協組合員理事にお集まりいただき、震災直後の様子やこれからに向けての思いを語っていただきました。

◇「何かしたい」気持ちから組合員活動が始まった

齋藤(司会・みやぎ生協):2011年3月11日の東日本大震災から1年になります。震災直後、地震と津波により情報が途絶え、ライフラインも断絶しました。そんな状況の中、「何かをしたい」という気持ちから、組合員が集まって、各地でさまざまな活動が行われました。皆さんのところでは、どんなことに重点を置いて取り組んでこられましたか。


飯塚(いわて生協):食料のストックが少なくなる中、「在宅避難者に食料をお届けしなければ」という使命感に駆られ、移動販売で仮設住宅を回りました。「震災後初めてお金を使った。普通の生活みたいでいいね」とおっしゃる方。津波で奥さまを亡くされ、「何を買っていいか分からない」と言う年配の男性。仮設住宅で引きこもり、「生協さんが来るから出てきたよ」というおばあちゃんもいました。

津波に襲われた、いわて生協の配送施設である支部には、全国の生協の仲間が駆けつけ、泥のかき出しをしてくれました。しかし、「またここでやっていけるのだろうか...」という不安もありました。それほどに、地域は破壊し尽くされて、絶望的な状況でした。少しずつ生活が復旧し、今は、仮設住宅での「ふれあいサロン」や、在宅避難者からの要請に応じた物資のお届けなどが主な活動になっています。最初に活動拠点の支部の周りをきれいにしてもらえたから、こうして活動ができていると、今あらためて感謝の気持ちでいっぱいです。