2016年09月13日
文部科学省に「給付型奨学金制度の創設など奨学金制度に関わる要望書」を提出しました
日本生協連代表理事会長 浅田克己と専務理事 和田寿昭は、2016年9月13日、文部科学省の義家弘介副大臣を訪問し「給付型奨学金制度の創設など奨学金制度に関わる要望書」を提出しました。
現在、文部科学省において「給付型奨学金検討チーム」が設置され、具体的な検討が始まっています。生協組合員の中には、大学生をはじめ子どもを持つ親も多く、奨学金制度の今後のあり方については、大きな関心が寄せられています。
給付型奨学金の制度設計にあたっては、諸外国の代表的な制度を参考としつつ、「給付対象は低所得世帯の学生を中心とし、給付水準は教育費の負担実態を踏まえたものとすべきである」を基本的な考え方としたうえで、以下の点を要望しました。
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給付型奨学金制度の創設を要望いたします。
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給付対象は、少なくとも以下の範囲から制度の検討を開始すること
- 「児童養護施設・里親出身者」、「生活保護受給世帯」、「ひとり親・低所得世帯」、「住民税非課税世帯」
- 給付額は、月3万円以上で検討すること
- 給付型奨学金と貸与型奨学金との併用を認めること
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給付対象は、少なくとも以下の範囲から制度の検討を開始すること
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貸与型奨学金については無利子化を要望いたします。
- 無利子貸与型奨学金の残存適格者(2.4万人)をただちに解消すること
- 日本学生支援機構の行う貸与型奨学金は、無利子とすること
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現行の奨学金返済に関わる制度改善を要望いたします。
- 所得連動返還型奨学金制度を、「有利子奨学金(第二種)」利用者や、既に返還を始めている利用者へ早期に導入すること
- 所得連動返還型奨学金制度は、返還を開始する最低年収を300万円からとし、年収が0円の場合は返還月額も0円とすること
- 貸与型奨学金を返済する場合の充当順位を、「延滞金→利子→元本」ではなく、返せば元本が減っていくシステムへ転換すること
- 延滞金賦課率のさらなる引き下げや廃止を含めた検討をすること
☆本件についてのお問い合わせは、下記にお願いします。
日本生協連 政策企画部 TEL 03-5778-8119