2015年03月25日
経済産業省資源エネルギー庁に
「長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)についての意見」を提出しました
日本生協連は2015年3月25日、長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)についての意見を、経済産業省資源エネルギー庁に提出しました。
経済産業省資源エネルギー庁では、現在、エネルギー基本計画に記載された方針に基づき、エネルギー需給構造の将来像について検討しています。この検討に当たって、できる限り幅広い国民からの意見を募集するべく、意見箱を設置しています。
日本生協連は、消費者の立場から、エネルギー需給構造の将来像に対して以下の意見をとりまとめました。
1. | エネルギー消費と電力消費の自然体での見通しは、すでに変わりはじめている日本の経済社会構造と大きく減少している実際のエネルギー消費動向(過去9年間で11%以上)を踏まえるべきです。その上で、徹底した省エネルギーの取り組みを通じて、最終エネルギー消費は、2030年度には2010年度対比で25%以上の削減をめざすべきと考えます。 |
2. | 再生可能エネルギーは「最大限加速の導入」を図り、その目標は2030年度までに、年間電力需要量の30%以上をめざすべきと考えます。 |
3. | 原子力発電については、すべての判断の大前提として安全の確保と国民の理解が最優先されるべきです。現状では、どの世論調査を見ても原発再稼働について反対が賛成を大きく上回っています。さらに、使用済み核燃料の処理、高レベル放射性廃棄物問題などの見通しが立たない現状では、原子力発電は、「需給見通し」での数値化は見送るというのが現実的と考えます。 |
4. | 大規模一極集中型システムから地域多様分散型システムへの転換(エネルギーの地産地消など)を推進していくべきと考えます。 |
5. | コージェネレーション(熱電併給)と燃料電池は、熱供給を含めた総合的な視点から効率的なエネルギー使用を促進し、発電ロス・送電ロスの削減につながります。年間電力需要量の15%以上の導入をめざすべきと考えます。 |
6. | 電力システム改革を通じて、消費者・需要家がエネルギーを積極的に選択できるようにするため、必要な情報公開・情報提供を行い、公正な競争を確保できる条件整備を図るべきと考えます。 |
☆日本生協連が提出した意見は、こちら(PDF:343KB)
☆ | 経済産業省資源エネルギー庁による、長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)に関する意見箱は、こちら |
☆ | 2014年11月5日に提出した「再生可能エネルギーの普及に関する意見書」は、こちら(PDF:140KB) |
☆「エネルギー政策の転換をめざして」は、こちら
☆本件についてのお問い合わせは、下記までお願いします。
日本生協連 政策企画部 ℡ 03-5778-8119