2014年09月10日
「原子力発電所の再稼働に関わる意見」を、内閣総理大臣に提出しました
日本生協連は2014年8月5日、「原子力発電所の再稼働に関わる意見」を内閣総理大臣に提出しました。
原子力発電所の再稼働に向けた動きが進んでいます。7月16日に国の原子力規制委員会は、九州電力川内原子力発電所1号機、2号機の安全対策が、「新規制基準」(2013年7月策定)を満たしているとする「審査書案」を決定しました。そして、同日より8月15日までの期間、この「審査書案」に対する科学的・技術的意見の募集を行っています。現行の手続きでは、この意見募集を踏まえた上で、審査結果が正式決定された後、九州電力が地元の合意を得ると、再稼働が可能となるとされています。
日本生協連は、福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、2012年1月に、「原子力発電に頼らないエネルギー政策への転換」が現実的な選択であるとする政策提言『エネルギー政策の転換をめざして』をまとめました。その中で、既存原子力発電所の再稼働の前提条件として「安全対策の抜本的強化と地元合意」が必要であるとしています。
原子力発電所の再稼働については、安全対策の抜本的強化と安全に関わる責任の明確化はいうに及ばず、何よりも国民や地元住民とのリスクコミュニケーションを通じた理解と合意が前提になると考えます。二度と福島のような事故が起きないようにするためには、極めて慎重な判断が求められます。
これらを踏まえ、日本生協連は、原子力発電所の再稼働に関わって、あらためて以下の5項目について意見を提出しました。
1.安全に関わる責任の所在
2.地元合意の範囲
3.実効性ある避難計画・体制・訓練
4.国民の理解とリスクコミュニケーション
5.使用済み核燃料の処理
日本生協連は、今後も日本のエネルギー政策への提言『エネルギー政策の転換をめざして』に基づいて、政府や関係省庁などへの提言を行い、取り組みを進めていきます。
☆日本生協連が提出した意見は、こちら(PDF:121KB)
☆日本のエネルギー政策への提言『エネルギー政策の転換をめざして』は、こちら
☆経済産業省に提出した新しい「エネルギー基本計画」策定に向けた意見は、こちら