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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2013年07月04日

TPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉について、政府に意見を提出しました

 日本生協連は、政府より案内された「TPP交渉参加」に関する意見募集に対し、 2013年7月3日に意見を提出しました。


<日本生協連が提出した意見の概要>
1.
(1)該当する交渉分野: SPS(衛生植物検疫)
(2)意見:
 TPP交渉の中では今後、「非関税障壁」として各国の定めている安全にかかわる政策の規制緩和を求められる可能性も指摘されています。
 わが国の食の安全は、食品安全委員会のリスク評価、各官庁のリスク管理、リスクコミュニケーションにより構築されているリスクアナリシスによって支えられています。
 とりわけ消費者にとって影響の大きい「食品の安全・安心」にかかわる政策について、後退することがないよう求めます。

2.
(1)該当する交渉分野:金融サービス
(2)意見:
 現在のTPP 交渉においては、医療・保険の分野において、公的医療保険制度のあり方、混合診療の解禁、営利企業の医療参入などは議論の対象になっていないと伺っています。しかし今後の交渉の中で、「非関税障壁」として問題とされる可能性もあります。
 わが国が長寿大国であり、安心してくらせる社会を構築してきた基盤には、国民皆保険制度があると考えます。国民皆保険制度を維持し、安全・安心な医療が損なわれることのないよう求めます。

3.
(1) 該当する交渉分野:金融サービス・競争政策
(2) 意見:
 保険サービスにおいては、簡保や共済について、一般の保険・金融サービスとの対等な競争条件の確保について議論される可能性があります。
 わが国における共済制度は、相互扶助の目的を共有する個人が集まって形成されており、他の保険・金融サービスとは異なった制度です。
 こうした制度について議論される場合、諸外国に理解されるよう努め、消費者や協同組合にとって必要な制度や運用が後退することがないよう求めます。

4.
(1) 該当する交渉分野:投資・金融サービス
(2) 意見:
 政府・地方自治体が定める食品安全・環境保護・社会保障などの法令に対し、訴訟を起こされる懸念のあるISDSの合意については、慎重な判断を求めます。

 

【参考】TPP交渉における交渉分野

 


 

☆日本生協連が提出した意見は、こちら(PDF:111KB)

☆内閣官房TPP政府対策本部のTPP関連情報サイトは、こちら
 2013年6月17日に開催された、「TPP協定交渉に係る意見提出等のための業界団体等への説明会」の資料「TPP協定交渉について(平成25年6月 内閣官房TPP政府対策本部)」や、意見募集概要「わが国のTPP交渉参加に関する御意見・御要望・情報等の収集について」が掲載されています。