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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2005年04月08日

初めて省庁横断的に策定された 「消費者基本計画」についてアピールを提出 ~4月8日に閣議決定~

日本生協連(本部:渋谷区、小倉修悟会長)は、消費者基本計画に関して、これまでもパブリックコメントの提出や内閣府との意見交換会に参加し、意見表明を行ってきました。

本日(4月8日)、政府が「消費者基本計画」を閣議決定したことについて、各省庁のタテ割りを脱し、政策を総合的に立案・推進することが消費者の暮らしにとって極めて重要であることから、この決定を歓迎するアピールを本日、内閣府に提出しましたのでご案内します。

食品や製品の安全確保・消費者トラブル対応・広告表示の適正化・消費者教育など、消費者の暮らしに関わる施策を計画的・一体的に推進するための5ヶ年計画として、2004年施行の消費者基本法に基づき、今回初めて策定されたものです。

日本生協連は、各地の生協とともに、全国の地方自治体での消費生活条例の改正や、条例に基づいた消費者基本計画の策定を、引き続き求めていきます。

<日本生協連のアピール>

2005年4月8日

消費者基本計画の決定にあたって
 

日本生活協同組合連合会
 

本日4月8日、消費者基本計画が閣議決定されました。今回策定された消費者基本計画は、改正消費者基本法に明記されて初めての策定ということもあり、21世紀型消費者政策の内容を計画的に具体化していく上で極めて重要な意義をもっています。

消費者基本計画の策定に際して私たちは、以下の2点を重要なポイントと考え要請してきました。

○ 内閣府がリーダーシップを発揮し省庁横断的・総合的に施策を盛り込むこと

○「いつまでに」「何を」行うかができるだけ明確で、検証・評価が可能なアクション・プラン型であること

今回閣議決定された消費者基本計画は、これらの点が含みこまれたものと受け止めています。また、策定過程においては、パブリックコメントの募集に加えて、内閣府が消費者団体との共催によるフォーラムを開催するなど、消費者の意見の反映を図ってきたことは高く評価できるものです。

具体的な内容についても、私たちが求めてきた内容が多く反映したと考えます。大きな施策としては、消費者教育の体系化が盛り込まれました。消費者基本法のもとで、消費者の自立支援を図るためには消費者教育がきわめて重要であり、学校教育・大学教育・成人教育が有機的に連携しながら、権利を行使できる消費者を育成していく必要があります。

消費者政策の推進体制の整備については、今回は「各省庁における消費者政策の対外窓口部署の明確化」にとどまりました。しかし、消費者基本計画の実践においては、産業育成部門と切り離された形での消費者政策推進部門が重要であり、将来的には各省庁に消費者政策専任部局を設置することが必要と考えます。

消費者団体訴訟制度については、現在検討が進められている消費者契約法に加えて、独占禁止法・景品表示法への導入検討が盛り込まれました。しかし、消費者被害の未然防止・拡大防止に向けては特定商取引法への導入も必要であり、このように今回積み残しとなった課題について、引き続き検討を進める必要があります。

消費者基本計画について、今後はアクション・プランに沿って個々の施策の進捗状況を検証するとともに、国民生活審議会などを通じての検証内容の公開、消費者からのさらなる意見反映に努め、企画立案過程にフィードバックすることが重要です。消費者基本計画は5ヵ年計画として決定されましたが、消費生活をめぐる状況の変化は早いものがあるので、毎年の進捗状況をふまえて計画を柔軟に策定し直すなどの対応が求められます。

さらに現在、各地方自治体では消費生活条例の改正が進んでおり、その中で消費者基本計画の策定が検討されています。政府は今回決定された消費者基本計画の内容について広く情報提供を行いつつ、各地方自治体の施策の充実強化を支援していくことが重要です。

今後日本生協連は、消費者基本計画の毎年の検証・評価・監視や計画の見直しにあたり引き続き積極的に参画していきたいと考えます。また、各自治体ごとの消費者基本計画策定や各施策の実施に向けて、全国の生協に積極的な参画を呼びかけていきます。

 
<お問合せ先>

 日本生協連
 
 法規対策室(小林)  電話:03-5778-8126
   広報  電話:03-5778-8106