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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2004年07月28日

介護保険制度に対し、5協同組合が 合同で要望書を提出しました

日本生協連(本部:渋谷区、会長:小倉修悟)とJA全農中央会・全漁連・日本労協連・日本高齢協の5団体は、現在、社会保障審議会・介護保険部会で審議され、8月をめどに取りまとめられる予定の「介護保険制度の見直し報告」の中に、「生活援助を重視すべきである」と主張を反映させるとの点で一致しましたので、合同で、7月28日、厚生労働省(老健局長)に「『生活援助』重視を求める要望書」を提出いたしましたのでご案内します。

田中哲男日本生協連常務理事をはじめ5団体の代表が要望書を提出しましたが、対応いただいた香取照幸・老健局振興課長からは「要望主旨については基本的に同じであり、新設予定の地域包括支援センターには生協の協力をお願いしたい」との表明がありました。

また、日本生協連は、先般、独自の要望書を提出しております。

協同組合は介護保険制度に関して、利用者の生活機能の向上、くらしの安心を創造する地域福祉の向上、持続可能な介護保険制度の発展を願い、特に「生活援助」を重視すべきであると考えています。この立場から、要望書は(1) 「生活援助」は、利用者の生活の継続性・連続性を保障し、くらしの安心を支える重要なサービスとして位置付けることが必要、(2)「新・予防給付」の中に「生活援助」の選択肢は不可欠、(3)「地域包括支援センター」(仮称)創設にあたっては、地域の利用者、事業者、住民の参加を慎重かつ十分に検討されることが必要、などの内容をまとめました。

◇提出団体 5協同組合団体(全国農業協同組合中央会・全国漁業協同組合連合会・日本労働者協同組合連合会・日本高齢者生活協同組合連合会・日本生活協同組合連合会)

☆社会保障審議会・介護保険部会関連情はこちら

<問合せ先>

日本生協連福祉事務局(局長 益田・担当 尾崎)
TEL:03-5778-8106

<提出した要望書>

2004年7月28日

厚生労働省老健局長
中村秀一 様

全国農業協同組合中央会
日本生活協同組合連合会
全国漁業協同組合連合会
日本労働者協同組合連合会
日本高齢者生活協同組合連合会

「生活援助」重視を求める要望書

私たち協同組合は、利用者の生活機能の向上、くらしの安心を創造する地域福祉の向上、持続可能な介護保険制度の発展を願い、これまでそれぞれの立場から介護保険制度について要望して参りました。その中で共通することとして、とくに「生活援助」の位置付けについては重視すべきであると考えています。

7月16日、社会保障審議会介護保険部会では「報告の全体像」(案)が示されました。今後、議論がすすむ中、また見直しの具体化がすすむ中で、現行の「生活援助」がケアの本質的な役割として位置付けられるよう、以下のとおり要望します。

1. 「生活援助」は利用者の生活の継続性・連続性を保障し、くらしの安心を支える重要なサービスとして位置付けることが必要です。

  • 訪問介護サービスを通して、とくに一人暮らし、高齢者のみ世帯への「生活援助」の役割は、農村部、都市部を問わず、大切であると考えます。例えば、後期高齢の夫婦二人暮らしに訪問介護員が週に1~2回訪問し、コミュニケーションを図ることは、地域からの孤立を防ぎ、社会とのつながりとなり、「とじこもり」を防ぐことになっています。またいっしょに家事を行うなどの行為は、利用者にとっての励みとなり、そのこと自体がリハビリテーションにつながっています。このような事例を大切にし普及することで、自立支援を据えたサービスが実質化していくと考えます。

2.「新・予防給付」の中に「生活援助」の選択肢は欠かせません。

  • 「廃用症候群モデル」が示され、軽度要介護者の多くが該当しているので、介護予防・リハビリテーションが基本的な在り方として求められているという考え方については、異論のないところです。しかしながら、今回の「全体像」(案)のなかでは、「生活援助」の役割の重要性について明確に読み取ることができず、介護予防プログラムに単純に移行するのではないかとの危惧が残ります。「新・予防給付」に移行する際には、「生活援助」を重要な選択肢の一つ、あるいは生活を支える基本的なサービスとして、メニューに盛り込んでください。そうしてこそ、(案)にあるように「高齢者の個別性や個性を重視し、一人一人に応じた効果的なプログラムを用意すること」となると考えます。

3.「地域包括支援センター」(仮称)創設にあたっては、地域の利用者、事業者、住民が参加すること、そして慎重かつ十分に検討されることが必要です。

  • サービスの質の確保・向上を図るための新しい機関として、「地域包括支援センター」(仮称)が提案されました。このセンターに求められる3つの基本機能の一つには、「新・予防給付」のマネジメントを含む「介護予防マネジメント」が位置付けられています。さらに、「地域における多種多様な資源を十分に活用できるよう、地域に開かれたものとすることが重要である」と述べられています。このような観点は非常に重要であり、新しい機関が創設されるプロセスに、地域の利用者、事業者、住民が参加し、意見が反映されることが重要です。協同組合も地域の福祉の担い手として、積極的に参加したいと考えます。
  • 一方で、在宅介護支援センターのこれまでの役割、機能について十分な総括を行う必要があると考えます。有効に機能した面、機能しなかった面などを整理し、今後の「地域包括支援センター」の創設、整備に役立てることなしには、単なる名称変更になりはしないかといった恐れを感じています。