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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2003年01月10日

日本生協連は「食品安全基本法案骨子案」 への意見を提出しました

日本生協連(本部:渋谷区、竹本成徳会長)は、2002年12月24日に内閣府食品安全委員会準備室より発表された「食品安全基本法案骨子案」に対するパブリックコメントを本日提出するとともに、全国の生協にも提出を呼びかけました。

内閣府食品安全委員会準備室の募集のお知らせは こちら

2003年1月10日

内閣官房食品安全委員会(仮称)設立等準備室 御中

「食品安全基本法案骨子案に関する意見」
 

東京都渋谷区渋谷3-29-8
日本生活協同組合連合会
 

意見

このたび貴室より発表された食品安全基本法案骨子案(以下「骨子案」)につきましては、基本理念に「国民の健康が保護されることが重要であるという基本的認識の下に、食品の安全を確保する」旨を規定することをはじめ、リスク分析手法の実施、予防的措置の規定、国民の意見の反映に対する配慮など、生協をはじめとする消費者団体が要望してきた事項が盛り込まれており、本骨子案の積極面を確実に実現していただきたいと考えます。

なお、今後の国会への上程に向けての法案の具体化にあたり、以下の事項についてさらに明確にし、実現することを要望するものです。

I  条文に明記することを要望する事項

1.基本理念に、「食品の安全性の確保は消費者の利益(権利)である」との主旨を明記すること

消費者が食品の安全性における第一の当事者であることを明確にするために、「食品の安全性の確保は消費者の利益(又は権利)である」との主旨を、基本理念の中に明記する必要があると考えます。

2.責務規定については、関係三者の責任がより明確となる表現とすること

国、地方公共団体、食品関連事業者の三者の責務規定を設けたことは前進と考えますが、今後の法文化にあたっては、骨子案の食品関連事業者の責務が「努める」という語句になっている点の再検討や、国と地方公共団体の役割分担の内容を含め、三者の責務がより明確になる表現で、規定されることが必要と考えます。

3.リスクコミュニケーションについて、国民の理解を促進するために行政機関の説明責任を規定すること。併せて施策に関する具体的な措置を定めること

骨子案の基本方針ではリスクコミュニケーションについて、「意見を述べる機会の付与その他の関係者相互間の情報及び意見交換の促進」を規定していますが、国民の理解を促進するために、行政機関の説明責任の規定、及び公聴会の開催、消費者からの公聴会請求等の施策に関する具体的な措置を明記することが必要と考えます。

4.基本方針で、食品表示に関する原則事項を規定すること

食品表示については、骨子案では「食品の表示の制度の適切な運用」にとどまっています。しかし食品表示は、現行法では関係省庁ごとの各法で規定され、複雑になっています。従って、基本方針の中に、【1】消費者にとってわかりやすく、商品選択に役立つこと、【2】衛生上の事故・危害の防止(食品の安全の確保)に役立つこと、【3】正確で誤認を生じさせないこと、等の食品表示の原則的事項を、別途一元的に規定し、それに基づいて関係各法が見直されることが必要と考えます。

5.食品の安全に関する基本計画と年次報告の作成・公表について、規定すること

骨子案では、「政府が基本方針により講ぜられる措置の実施に関する基本的事項を定めなければならない」と規定していますが、情報公開や運営の透明性の確保の観点から、政府が食品の安全に関する全体的な基本計画と年次報告を作成し、公表することが条文で規定されることが必要と考えます。関連して、食品安全委員会についても、リスク評価等の委員会の業務に関する基本計画と年次報告を作成し、公表することが条文で規定されることが必要と考えます。

II  運用規定での明記等、今後の検討項目として要望する事項

1.食品安全委員会への消費者の意見を反映する仕組みを定めること

骨子案では、食品安全委員会の所掌事務として、「食品健康影響評価等について、関係者相互間の情報・意見の交換」が規定されていますが、具体的な運用方法については公表されていません。専門調査会への消費者の参加・意見の反映や委員会の原則公開等、その運用方法について別途明確に規定することが必要と考えます。

2.食品安全委員会から関係大臣に出された勧告について、その効力を担保するための措置を定めること

骨子案では、食品健康影響評価の結果に基づき講ずべき施策や、施策の実施状況を監視して、必要がある場合には食品安全委員会から関係大臣に勧告を行う旨の規定が明記されていますが、この勧告自体の効力については、何も明記がありません。食品安全委員会の勧告に対する、関係大臣からの施策検討の計画の提示・公表等の勧告の効力について、明確に規定することが必要と考えます。

3.コーデックス委員会のコンタクト・ポイントを食品安全委員会に移すことをはじめ、国際的な食品の安全性に関する活動について、食品安全委員会を主体とする仕組みを定めること

食品安全委員会に食品の安全性に関わる情報を集中するために、食品安全委員会がコーデックス委員会のコンタクト・ポイントの役割を果たすことが必要です。また、コーデックス委員会をはじめとする食品の安全性に関する活動については、一元的・系統的な対応を実現するために、食品安全委員会が主体となった機能とすることが必要と考えます。

関連して、国内コーデックス委員会の設置についても、消費者の参加を含めて食品安全委員会の機能の下で制度化することが必要と考えます。 

以上