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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2002年11月08日

日本生協連の 『食品衛生規制の見直しに関する骨子案』への見解

本日、厚生労働省より標記骨子案が発表されました。この案は、BSEの発生等を受けた政府における食品安全行政全体の改革の検討とあわせ、昨年秋の臨時国会で採択された生協からの食衛法改正・運用強化を求める請願も受けて出されたものです。

骨子案には、【1】生協が求めてきた法の目的規定を改正すること、【2】国の裁量権のみを定めた法を抜本的に改め、国・地方公共団体・事業者の責務を定めること、【3】農薬・動物用医薬品・飼料添加物について、残留基準が定められていないものが残留する食品の流通を禁止すること、【4】既存添加物の安全性確認を行い、安全性に問題のあるものの使用を禁止すること、【5】監視・検査体制の整備をはかること、等が盛込まれており、生協等が行った国会請願の主旨を大幅に受け止めた内容となっています。

以上から、今回の骨子案に沿った食衛法の改正を是非実現していただくことを要望します。あわせて、今回の骨子案に示された方針が、今後予定されている食品安全基本法の制定や食品安全委員会設置等とあわせて、食品安全行政全体の改革につながっていくことを期待するものです。

なお、今後の法改正の具体化に当たって、以下の点についてさらに明確にし、実現することを要望します。

(1) 国・地方公共団体の責務において、リスクコミュニケーションの規定が不明確です。この6月に出された与党プロジェクトチームの提言では、「関係審議会への消費者代表の参加を明確にすることなどにより、地方自治体も含め食品の安全行政に関する消費者参画の推進を図る」と記述されており、この内容を法に定めることを要望します。加えて、消費者等からの公聴会の請求や意見提出、提出された意見などへの行政からの回答の明確化等、行政の説明責任を法案に盛込むことを要望します。
 
(2) 食品表示については、罰則の強化や健康食品等での虚偽・誇大広告の禁止などが盛込まれていますが、「公衆衛生の見地」からの表示という現在の食衛法の表示の考え方を、新しい法目的の改正に合わせて改正することを要望します。また、現在、表示懇談会で進められている食品表示制度全般の見直しについて、引き続き検討を進めることを要望します。
 
(3) 今回示された農薬・動物用医薬品・飼料添加物の指定制への移行とあわせて、既存添加物についても早期に指定制に移行させていくことを要望します。

なお、今後の法案の検討に当たっては、消費者から意見を聞く場を設け、消費者意見を法案に積極的に反映させていくことを要望します。

参考

生協等が行った食衛法改正・運用強化の国会請願署名の6項目

【1】 食品衛生法の目的(第1条)に「国民の健康のために食品の安全性を確保する」という主旨を明記すること
【2】 食品の安全行政に関する施策について、積極的に情報の公開をすすめるとともに、消費者の参画を法律のなかに明記すること
【3】 食品の表示(第11条)の目的に「消費者の選択に役立つ」という主旨を加えること
【4】 すべての食品添加物の指定制度への移行を計画的にすすめること
【5】 農薬・動物用医薬品の残留基準の設定を計画的にすすめ、残留基準の決められていない食品の流通・販売ができないようにすること
【6】 化学物質や新技術に係わる食品・容器包装の新たな不安や問題に対応した予防的な調査・研究の充実など、法制度の運用を強化すること

厚生労働省の記者発表資料はこちら