被災生産者・メーカー復興レポート④〜番外編・宮古市産業振興部
2013年8月16日
地域復興のため、さまざまな課題に取り組む
「宮古市が震災から復興していくために、克服しなければならない
大きな3つの課題がある」と、宮古市産業振興部の佐藤日出海さんは話します。
その課題とは、「放射性物質の風評被害」「建設資材の不足」「区画整理の遅れ」。
「放射性物質の風評被害」について言えば、岩手県も風評被害と無縁
ではありません。
「建設資材の不足」も深刻です。
中でも、製造してから1時間半以内に建設現場に運ばなければならない
生コンクリートは、その製造拠点づくりが急がれています。
そして「区画整理」。
甚大な津波被害を受けた鍬ヶ崎(くわがさき)地区と
田老地区(写真)では復興計画は固まったものの、それを実行に移すには、
所有者の了承や土地の用途変更など、膨大な時間が掛かります。
市の復興にかかる十数年という歳月と、我慢を強いられる被災者の日々のくらし
――その時間尺度には大きな隔たりがあります。
しかし、そのような中でも、自力で事業再建に挑む商店街の人びとの姿や、
地場産業である水産加工業の中で経営者の世代交代が進んでいることに、
「そこに希望が持てる」と、佐藤さんは話してくれました。
宮古市田老地区(2013年4月撮影)。長大な防潮堤の内側は今も更地のまま。
宮古市の復興への取り組み詳細(文・山本明文 pdf・A4版5ページ)は、こちら