大津波で海水が工場に流れ込み、電気・機械のすべてが停止。被災した港町の再生につなげるんだという思いで工場再開へ。
2011年7月11日
「CO・OPしめさば昆布じめ」などを製造しているぜんぎょれん八戸食品株式会社 食品工場のある八戸市では震度5強の地震が襲い、1,000棟以上の建物被害、1,600世帯の床上浸水の被害がありました。
私たちの工場でも電気系統の配電盤や冷凍機、各種機械設備のモーターが集まっている工場の心臓部ともいえる機械室に大津波によって海水が流れ込みました。その時、工場へ電気を引き込む受電設備の柱も折れ、工場内の電気・機械類のすべてが停止し、復旧のめどが立たない状態でした。
従業員の休憩室、食堂も津波の影響を受けました。製品や原料を保管している冷凍庫や加工室は幸いにも無事でした。
(津波の影響をうけた当時の工場)
(震災当時の八戸市の様子)
震災後、幸いにも無事だった冷凍庫内の商品をご利用いただく組合員さんへ届けたいとの思いでしたが、高速道路は通行止めで、トラックの燃料手配がつきません。
そんな時、地元八戸の運送会社が「関東まで行くだけの燃料はある」といって、日本海側一般道を通って商品を運んでくれました。
1日も早く働く場を復旧させたいという思いと、工場を稼働させることで作業用具、包装資材、物流といった関連産業が動き出し、それが被災した港町の再生につながるんだとの思いで、従業員、関連業者の方々が一丸となって、片付け、電気・機械整備、補修に取り組み、3/28より包装作業開始、4/1からは全行程の完全復活という、被災直後では考えられなかった早さで工場を再開することができました。
(復旧に向けて工場内の整備・補修をする工場従業員の皆さん)
(製造を再開した工場)
●工場より
ぜんぎょれん八戸食品株式会社は幸いにも早期に工場を再開することができました。
再開できる工場がとにかく稼働して、地元の関連産業を引っ張っていかなければ、地方の再生、復興はできません。
そのためには組合員みなさんの積極的なご利用、ご注文が欠かせません。
どうか今まで以上にご利用下さいますよう、よろしくお願い致します。
(ぜんぎょれん八戸食品株式会社食品工場 加工チーム部長の牛田さん)