復興に取り組む生協からの声〜生協にできること〜 【第3回】いわて生協・地産地消フェスタ 「がんばろう!岩手 復興支援・地産地消フェスタ」を開催しました

事業再開への望みをつなぐ手助けに

5月21日(土)と22日(日)いわて生協・ベルフ牧野林店駐車場には、津波により甚大な被害を受けた沿岸の宮古・久慈・釜石市をはじめとする、県内57のメーカー・生産者がテントを並べて海産物や野菜の販売を行った。牧野林店での「地産地消フェスタ」は2回目だが、今回は被災地の復興支援への思いを寄せての開催となった。

いわて生協 阿部慎二常務理事

いわて生協
阿部慎二常務理事

「このイベントが各事業者や生産者の復興に望みをつなぐ手助けになれば。
いろんな店やメーカーが県内で元気に頑張っているんだということを知ってほしい」

いわて生協常務理事の阿部慎二さんは、
「被災地では震災で生産できなくなったところも多数ありますが、継続・再開しているメーカーもたくさんあります。ところが、観光客が減り、お土産も震災影響で売れなくなっています。このイベントが各事業者や生産者の復興に望みをつなぐ手助けになればと思います。また、いろんな店やメーカーが県内で元気に頑張っているんだということを盛岡の人に知ってほしいと思い、生協と今までお取引のなかった事業者へも参加を呼びかけました」と今回の開催について話してくれた。

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津波被災地から届いた笑顔と元気

はまなす亭たねいち産直店の日向淳さん(左端)。「数日前にやっと種市漁港が再開しました。」

「うにめしの売れ行きがいいので、今、追加で持ってくるように言ったんです」と喜ぶのは、はまなす亭たねいち産直店(九戸郡洋野町)の皆さん。漁港近くの店は津波被害で跡形もなくなり、今は別の場所で営業している。
「こんなに賑わう場所は、現在、地元にはありません。盛岡の人に名物のうにめしを食べていただくいい機会なので頑張ります」と、笑顔で話してくれた。

南部鮭加工研究会の佐々木信男さん(左)と伊藤力男さん(右)。

軒先に燻製の鮭を吊り下げているのは、南部鮭加工研究会(宮古市)。孵化場が被災し、4年後鮭が回帰してくるかどうか不安な状態だ。
「しかし、負けない。時間はかかるが必ず復興します」と誓うような言葉が胸に迫った。

宮古マルエイの大浜晴美さん(右端)と仲間たち。Tシャツには宮古市長がよく口にするという「宮古市はかならずや復興いたします」の文字が。

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いかせんべいが人気の「すがた」では、被害を逃れた焼成機で5月13日から製造を再開した。

名物いかせんべいが人気の「すがた」(宮古市)では、この日も売れ行きが好調だ。
「出店する前は売れるかどうか不安でした。しかし、多くの組合員さんから“再開を待ってました”と言われ、本当に嬉しかったです。」と顔をほころばせた。

三陸海鮮料理「中村屋」向駒木佑太さん(左)とアルバイトの高屋節子さん(右)。

白いコック帽で接客するのは水産加工品の中村屋(釜石市)。備蓄していた材料が流され、大きな危機に直面したが、
「港の漁師さんたちに“俺たち頑張るから中村さんも頑張ってほしい”と言われた社長が、奮起して再び立ち上がってくれたんです。お客さんがみな、店を心配してくれるのが嬉しい」と話した。

田老町漁協のホタテ販売の様子。

また、産直の真崎わかめが組合員に人気の田老町漁協は、この日ホタテ焼きを販売。養殖の再開もまだ見えない中、「ぜひイベントの手伝いをしたい」という生産者の要望で、店で用意したホタテを焼いて振る舞った。

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25年前から生協と交流してきた岩清水きのこ団地のみなさん。

地域の産直生産者も出店

産直品直売コーナーには、岩清水きのこ団地・牧野林産直会(21日)、盛岡甘熟会・いわい農産研究会(22日)が出店。新鮮な野菜や梅干しなどの加工品を並べた。内陸部で被害の少なかった岩清水きのこ団地だが、「停電できのこ栽培の温度管理ができず、大変でした」と生産者の皆さんは振り返った。

2日間に渡って開催された、「がんばろう!岩手 復興支援・地産地消フェスタ」には、延べ2万1,000人の組合員、地域の方にお立ち寄りいただいた。いわて生協では、今後も事業や組合員活動を通して、被災地の復興支援を行っていく予定である。

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