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日本生活協同組合連合会オフィシャルサイト

2004年06月01日

「豚由来たん白質等の飼料利用について」 意見を提出しました

2004年4月22日に開催された食品安全委員会プリオン専門調査会(第8回)において、農林水産省から食品安全委員会に意見を求められた「豚由来たん白質等の飼料利用ついての食品健康影響評価」がまとめられました。これについて、内閣府食品安全委員会(本部:中央区、寺田雅昭委員長))は2004年5月6日~6月2日の期間でパブリックコメントを募集しました。

日本生協連(本部:渋谷区、小倉修悟会長)では、「今後の研究・知見の積み重ねと交差汚染防止対策の保証を要望する」旨の意見を提出いたしましたのでご案内します。

<以下提出した意見>

2004年5月31日

内閣府食品安全委員会御中

「豚由来たん白質等の飼料利用に係る食品健康影響評価」についての意見

日本生活協同組合連合会

標記の件について、以下の通り意見を申し上げます。

(1)今後の研究推進と不確実性の記述を要望します

豚においてはプリオン病が報告されていないこと、豚に対するBSEプリオンの感染実験では脳内接種では感染するが経口投与では感染が認められなかったこと、など現時点で得られている情報を考慮すれば、豚の肉骨粉利用が豚へのBSE感染ないし豚のプリオン病蔓延に繋がる可能性は低いと考えられます。

しかし豚へのBSE感染実験は数少なく、十分とは言えません。また豚の飼養期間を考慮すると豚にプリオン病が報告されていないことは疾病の存在を完全に否定することはできないと考えられます。したがって、豚のプリオン病に関する知見をさらに積み重ねる必要があると考え、今後も研究を進めていただくよう要望します。

豚のプリオン病について得られている知見が多くないことを考慮して、報告書に情報の不確実性を記述するとともに、リスクマネジメント部局においては情報の不確実性に鑑み慎重な対応をすべき旨の付言をするよう、要望します。

(2)交差汚染防止対策の保証を要望します

英国においても日本においても、肉骨粉を飼料に配合することが禁止されてから産まれた牛にBSEの発生が報告されています。断定は難しいものの、原因の一つとして交差汚染が疑われています。

したがって、交差汚染が完全に防止する対策が必要です。特に報告で「交差汚染リスクは否定できない」と評価しているレンダリング及び農家の過程で、交差汚染防止する具体的対策が示される必要があります。その徹底が保証されるまで、豚肉骨粉の豚用飼料への使用を解禁しないよう要望します。