「増粘多糖類」って何? Q&A

2012年12月25日更新
2009年3月21日更新
2003年4月17日作成

●「増粘多糖類」って何? Q&A

Q1
ジャムなどに含まれている「増粘多糖類」って何? 何が原料? 安全性は?
A1
様々な食感や“とろみ”を調整するために使われる粘性の高い多糖類です。

 食品への表示で「増粘多糖類」と記される食品添加物には色々なものがありますが、いずれも高い粘性をもつ水溶性の多糖類で、微妙な食感(歯ごたえ、舌ざわり、のどごし等)を調節したり“とろみ”を付けたりする、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)としての用途で使用されます。主なものには、カンキツ類やリンゴなどを原料とするペクチン、藻類から抽出したカラギナン、マメ科の植物の実から抽出したグァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、微生物が生成するキサンタンガム、カードランなどがあります。

Q2
天然由来ですが、安全性は?
A2
天然だから安全とは言えません。

 これらは天然物に由来するものですが、安全性については、ひとくくりに「天然だから安全」と決めつけることはできません。日本生協連では、増粘多糖類に限らず、天然由来の添加物全般について、「人類が昔からの食生活の中で摂取してきた歴史=“食経験”が十分あるか?もしそれが不十分なら、その点を補うだけの十分な安全性試験データと品質の規格基準が必要」と考えています。この考え方に照らすと、増粘多糖類の安全性についても、それぞれ個別に考える必要があります。

Q3
安全性と有用性は?
A3
増粘多糖類は食感を調節する有用な食品添加物だと考えますが、安全性は物質毎に評価する必要があります。

 増粘多糖類は、食品の味に関する重要な要素である「食感」などを調節するために有用な添加物だと思いますが、日本生協連のコープ商品に使用する際は安全性を第一に考えて、適切なものを選択するように努めています。一例ですが、Q1にでてくるカラギナンについては、食経験が必ずしも十分とはいえず、またこれまでに報告されている安全性のデータや情報に見合った規格基準が整っていない点などから、日本生協連としては、まだ安全性面での課題が残されていると考えています。そのため、コープ商品への使用に際しては慎重に判断し、他の添加物や素材で代替することが不可能な食品以外では、今のところ使用を控えるようにしています。

Q4
「増粘多糖類」という表示をよく見かけるわけは?
A4
増粘安定剤として2種類以上の天然の多糖類を使用した場合は「増粘多糖類」という簡略化した名称で表示することができるからです。

 使用した食品添加物の名前を食品に表示する方法は、食品衛生法で定められています。微妙な食感を得るなどのために2種類以上の多糖類が併用されるケースが多いため、「増粘多糖類」という表示をよく見かけることになります。

 原則は、個別の「物質名」を表示し、さらに、主要な8用途である、甘味料、着色料、保存料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)については、「用途名」と「物質名」の併記が義務づけられています。

例:   酸化防止剤 (ビタミンC)
   
    用途名 物質名

 ただし用途名が「増粘剤」の場合は、簡略化した「増粘多糖類」と併記すると「増粘剤(増粘多糖類)」となり「増粘」が重複するため、さらに簡略化した「増粘多糖類」のみの表示が可能となります。用途が安定剤であれば「安定剤(増粘多糖類)」と併記します。

Q5
コープ商品の表示が長いのは添加物が多いから?
A5
個別の物質名を表示するようにしているために、多く入っているように見えることがあります。

 「増粘多糖類」と簡略化した表示が多く見られる中、日本生協連のコープ商品では、2種類以上の多糖類を併用している場合でも、なるべく簡略化せずに個々の物質名を表示するようにしています。表示欄のスペースや文字数を多く使うので「コープ商品は添加物がいっぱい入っている!?」と思われがちですが、そうではなくて、消費者に詳しい情報提供に努めているからなのです。

 例:ゲル化剤(ペクチン、ローカストビーンガム)

<この件のお問い合わせ先>

 日本生協連安全政策推進室